大分のローカルうどん店
大分県内で大分市と別府市内に展開するうどんチェーン「鳴門うどん」。
その最古店は、大分市角子南にある大在店だ。
鳴門うどん 大在店は、国道197号線沿いにある大きめの店舗だ。
そもそも鳴門うどんは大分市と別府市に集中店に出店しており、国道197号線沿線でも何軒か見かけるが、ここ大在店が現状で最古店とのことである。(本部確認)
なお1号店は既に現存せず、また、本店といった扱いは鳴門うどんには無いので、最も古い店舗である大在店を採り上げた。
看板に描かれたこのマスコットキャラ「トリプルくん」が印象的だ。
なぜトリプルなのか?それは入店すれば分かることに…
鳴門うどんの歴史
鳴門うどんは1986年に創業したうどんチェーンで、現在は株式会社九州フードサービスによって運営されている。
一時期は福岡県にも出店していたが、今は撤退し、大分市・別府市にて10店舗での出店となっている(2017年8月現在)。
これが鳴門うどんのメニューだ。トリプルくんが表紙を飾る。
「トリプルくん」とは何者か!?
単品メニュー。ごぼう天うどんがある感じが、九州のうどんだなぁと思わせる。
メニューの上の方にある「シングル ダブル トリプル 1玉分でOK!!」これがトリプルくんの由来となっている、鳴門うどん最大の特徴である。
つまり、注文時にうどんを1玉にするか、2玉にするか、それとも3玉にするか。どれでも同じ値段だというのだ。
3玉… 頼んでいる人の様子を見たが、普通に3杯分の大きさがあり、とてつもない破壊力がありそうだった。
さらには丼物とのセットもある。ステーキ丼か、カツ丼か。そこにうどんをプラスして、そのうどんはシングルなのか、ダブルなのか、トリプルなのか。
トリプルくんが耳元で「トリプルにするんだよな~?」と誘ってくる。
いやいや、そんな量食えないから…と理性が働く。
鳴門うどんはガッツリと食べたい人の強力な味方だ。しかし、トリプルはあまりにも巨大なのである。
セルフのおでんのコーナーもある。ここは讃岐っぽい感じだ。
大賑わいの店内
大在店の店内は広くて明るい。大勢の家族連れで賑わい、満席になっていた。
地元にとても愛されている様子が分かる。
シングルでも大人一人にはちょうど良い分量。もしこれがトリプルだったら…
これが鳴門うどん 大在店のごぼう天うどん である。
読者には申し訳無いが、シングルだ。
トリプルくんが不敵な笑みを浮かべて「次はトリプルにするのだろうな」と言ってくるような背徳感すら感じる。
麺は博多うどんほど柔らかいというわけでもなく、讃岐うどんほどコシがあるわけでもない。
それほど強い個性や特徴があるわけでは無い。
だが、強い個性や特徴が無いからこそ、「トリプル」が可能なのだろうと思う。
埼玉の「山田うどん」のような立ち位置に近いかも知れない。
強い個性があるわけではなく、あくまでもベーシックでソツの無い味。誰からも嫌われない味。それが安い。ガーっと一気に食べても、味が濃くない。
別府への観光客がご当地の味を求めに来るようなお店ではなく、あくまでも地元の人達で賑わう大分のうどん屋。
今度、大分の人に出会ったら、鳴門のトリプルを食べれるかどうか、聞いてみようと思った。