天理スタミナラーメン 本店

天理でガッツリ食べたいラーメン

奈良県天理市。宗教都市として有名なこの市で発祥したラーメン店がある。
それは、「彩華ラーメン」と共に人気を二分する「天理スタミナラーメン」だ。
その本店は、奈良県天理市の櫟本町にある。

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レトロなJR桜井線 櫟本(いちのもと)駅から徒歩10分、または西名阪自動車道天理ICからすぐの所に、天理スタミナラーメンの本店はある。

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黄色い看板に大きく「天スタ」
天理スタミナラーメンは永らく「天スタ」の愛称で親しまれており、この地で「天スタ」と言って通じない者はいない。

ちなみに立地的に横長い形状をしており、真っ正面から店舗全体を写すにはよほどの広角レンズか魚眼レンズが必要そうである。

「天スタ」の歴史は屋台からのスタート

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天理スタミナラーメンは、桜井市の三輪神社の鳥居の近くにある喫茶店の駐車場にて創業したお店をルーツとする。
その屋台は1978年に天理市の郵便局前に移転し、そこから屋号を「天理スタミナラーメン」とした。また、その屋台の店舗は現在もなお営業中である。

天理スタミナラーメンの始まり方は面白い。創業者である中井嘉彦氏は、音楽系の芸大を卒業し、プロミュージシャンとして活動。その後は奈良市内でライブハウスの運営まで始める。
しかしライブハウスでのイベントのシメとして出されていた、中井氏オリジナルのニンニク入りのラーメンが好評になり、ラーメンだけ食べに来る者まで出てきたため、一念発起し、上述の桜井市の屋台店の創業に至ったわけである。

こちらの本店は1987年にオープンした旧本店が、2009年にこの地に移転したものだ。
本店の営業もなかなか一筋縄には行かず、改装を繰り返してきたのだという。

2018年8月現在、有限会社なかいにより、関西を中心に21店舗、海外に3店舗で運営されている。

本店らしい雰囲気を感じられる店内

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店内は広く、カウンター席、テーブル席、座敷席の3つに分かれている。

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数多く貼られたサイン色紙。

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注文は食券機で行うようになっている。

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本店らしく、天理スタミナラーメンの沿革が貼られている。

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1号店である屋台店の様子。

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こちらは筆者が2009年頃に屋台店を訪れた時の様子。
上の写真と同じである。

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サインの書かれたTシャツが展示してあるが、これは東日本大震災のボランティアとして、宮城県の気仙沼市や石巻市まで遠征した時の記念のものだそう。
なんと屋台車で奈良から気仙沼まで遠征したのだというから凄い。

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テーブルの上にはしょうゆ、ソース、ぎょうざのタレなどが並べられている。

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ニンニク、板醤もある。

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オーダーしたのは「スタミナラーメン小」だ。
ちなみにサイズは「大」か「小」しかなく、「小」でいわゆる並のサイズである。

白菜どっさり!これぞ天スタの真骨頂

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運ばれてきた「スタミナラーメン小」

白菜がふんだんに載ったスタイル。これぞ、天理ラーメンである。

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スープは少しスパイシーで、少しニンニクの味がする。
それでいてアッサリとしたものなので、重くない。

この感じがまさに「スタミナラーメン」らしい部分である。

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麺はやや細めのストレートで、白菜と一緒に口に入れることで、麺の食感と白菜のシャキシャキした食感を同時に味わう。

そしてニンニクを追加したり、板醤を追加することで、さらにスタミナ感をブーストアップさせることができる。
自分の好きなバランスを探りながら食べられるところは楽しい。

屋台の味から始まって、その味を保ちながらチェーンとFC展開を続ける天理スタミナラーメン。その一方で、当時からの屋台は今もなお健在であり、天理市の人々に多く愛され続けている。

白菜とニンニクがふんだんに入ったスタイルのラーメンは関西では定番のスタイルであるが、その震源地の一つが彩華ラーメンと共にこのスタイルの歴史を産み出した天理という土地であることは間違い無いだろう。

天理スタミナラーメン 本店の地図

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