徳島ラーメンの名を全国に広めた立役者
徳島に生まれ、徳島ラーメンとして全国にその名を轟かす「ラーメン東大」。
その東大の本店は、徳島市大道にある大道本店だ。
国道438号線沿いにあるレトロなラーメン店といった佇まいの、ラーメン東大 大道本店。
黄色い看板にシンプルな「東大」の文字が存在感を放っている。
そして「本店」の文字が輝く!
営業時間は11時から翌朝4時、年中無休という。なかなかタフなラーメン店だ。
食券機で食券を購入するため、メニュー表は外に貼り出されている。
豚スラ肉というのは、豚バラ肉のスライスのことである。
最もベーシックな「徳島醤油とんこつ」の小をオーダーすることにした。
食券機はタッチパネル式になっている。
トッピングなどのチョイスも自由だ。
また、クレジットカードやPayPayでの支払いも可能と、なかなか柔軟である。
ラーメン界の「東大」を目指して
ラーメン東大は、1999年に徳島市の応神町で創業し、1号店を構えた。
そしてまもなく大道本店がオープンし、チェーン展開が開始された。
1999年と言えば徳島ラーメンの老舗「いのたに」が、新横浜ラーメン博物館に出店して話題になるなど、徳島ラーメンが全国的に注目を集め始めた時期である。
2004年には「明石ラーメン波止場」でグランプリを受賞したことを皮切りに、積極的なチェーン展開が開始される。
2021年2月現在は、四国・中国・近畿・東海を中心に11店舗で運営されている。
また、2005年には徳島駅前に「徳島ラーメン麺王 駅前本店」をオープンさせる。これは「九州系の東大」というコンセプトのもので、東大とはまた違った徳島ラーメンのアプローチとなっている。
なお、東大の1号店である応神店は、大道本店が作られてチェーン展開をする時に売却され、チェーン店の東大からは独立した形で現在も営業されている。
東大 大道本店の店内はコンパクトな空間だ。
数々のサイン色紙の下には、ラーメン、炒飯、焼き餃子の紹介パネルが貼られている。
テーブルの上には生卵が用意されている。
なんと、生卵は無料!
何個使っても良いのだという太っ腹サービスである。
店内には、生卵の数々がこれでもかと準備されている。
「徳島ラーメン おすすめの食べ方」。
テーブルの上に用意された生玉子は小皿で溶いて、そこに肉を浸して食べる、最後にはスープとご飯を入れておじやにする、というものだ。
調味料に「たまごかけごはんのための醤油」があるのが面白い。
ドロッとした濃厚スープに玉子がベストマッチ!
そして運ばれてきた「徳島醤油とんこつ」の小!
小といえども普通の大きさなので、十分な分量だ。
これが豚スラ肉こと、豚バラ肉。
甘めに味付けされた豚バラ肉がチャーシューの代わりにボソボソっとトッピングされているのが、徳島ラーメンの特徴のひとつだ。
ネギ、ニンニク、モヤシ。
ニンニクは入れるかどうか聞かれるが、入れるとこのように容赦なくトッピングされるのが素晴らしい。
そしてセンターに生玉子をトッピング!
そのまま割るか、黄身だけを残すか、派閥が分かれるところだろう。
まずはそのまま割ってみた。
元気そうな黄身が、とってもフォトジェニック!
スープは濃厚なとんこつ醤油。
醤油の味がビシッと決まっている感じだ。
麺は中細ストレートで、ややざらついた食感が、濃厚なスープとぴったり。
そしてこれが豚バラ肉!
ラーメンと一緒に食べるのも良いし、溶き卵に浸して食べるのも良いだろう。
濃厚なとんこつ醤油スープに、生卵を割るだけでとたんにまろやかになる、生玉子マジックを感じることができた、東大のラーメン。
その味の化学変化はまさに東大の研究室クラス!
朝方4時まで営業しているので、飲んだ後にフラっと東大に入ってラーメンを食べる。
玉子は2個割っちゃおう。
そんな幸せがここにあるようだった。