お、餃子の王○できたやん…あれ?
近鉄のターミナル、大阪上本町駅から徒歩1分というところに、新しい中華料理店がオープンしたという。
おっ! 見覚えのある看板。
これはアレかな?
えっ…
大 阪 飯 店!!
うっそー!
紛れもなく、大阪飯店!!
大阪飯店!!!!
マジすか。
上6本店とある。
ここ、本店なのか!
(上6というのは上本町六丁目のこと)
ここは餃子専門店ではない!
なんとなく餃子専門店のような感じがするけど、分からない。
餃子を推している様子もない。
まずは入店してみよう。
入り口にあるのは食券機。
お、結構メニューが多い。定食メニューも充実だ。
食券機のボタンひとつひとつに写真がついてるのが分かりやすい。
ここは麻婆ドーファーとして、「麻婆豆腐定食」をオーダー。
950円と、そこそこの価格。
餃子は付いてこないので、単品で餃子をオーダーしようか迷ったがやめた。
餃子をオーダーしたくなるのは、看板を見てのイメージ刷り込みのような気がする。
ちなみに餃子をオーダーしたお客さんに対しては、店員さんが「餃子は小ぶりになりますがよろしいですか?」と聞いていた。
お客さんはどの店の餃子の大きさをイメージしていたのか。そして、どの店の餃子に対して「小ぶりになりますが」なのかは、気になるところである。
これが大阪飯店のグランドメニュー。
特に何の変哲もない中華料理店だな、という感じだ。
むしろ肉団子甘酢、トマトの玉子炒めなどに大陸み、福建みを感じる。
少なくとも四川みは全く感じない。
こちらはご飯物と、セットメニュー。
餃子定食というのはないので、餃子を食べようと思ったら「餃子ラーメン定食」を頼むか、単品で頼むしかない。
そして麻婆豆腐定食を食べた
餃子専門店ではないので、テーブルの上には餃子のタレなどは置いてないが、ガチな感じのドープな自家製ラー油がスタンバイ!
厨房からは妙にドスの効いた声で「ヴェーイ!チャーハンっヌ!」「エェエィ!マーボー!」などのシャウトが聞こえてくる。
大阪飯店のグルーヴは、なかなかハードコアだ。
そして運ばれてきた、麻婆豆腐定食!
見た目も味も四川風とは最も遠いところにある、春の海のような穏やかな麻婆豆腐だ。
日本の家庭や町中華で出るようなものを親しみを込めて「J麻婆」と呼んでいるが、まさにJ麻婆そのものだ。
どこか懐かしい。
ALWAYS三丁目の夕日に麻婆豆腐が出てくるなら、こんな味だろう。
巨人・大鵬・卵焼き。田園調布に家が建つ。そんなレトロな味わいだ。
申し訳程度に山椒がかかっているが、ビリビリ感は全くない。
そして唐辛子の辛さも全くない。
ハードコアでグラインドコアな厨房から運ばれてきた割に、もの凄くポップでお子様からお年寄りまで安心といった味だ。
途中で味変させるべく、ドープな自家製ラー油で麻婆ブースト!
…この麻婆豆腐は無理せず、そのまま食べた方がいい。
定食に付いてくるプレートはちょっと面白い構成になっている。
サラダ、唐揚げ、揚げ餃子1個、モヤシだ。
で、1個ある揚げ餃子をどうやって食べるか。
なんせ、餃子のタレは用意されていない。醤油もない。
餃子のタレを入れる小皿もない。
あるのはドープな自家製ラー油のみ。
そのまま食べるしかないのだが、これが結構イケる。
小ぶりなりにパンパンに餡が詰められていて、結構ジューシー。
せめて酢か醤油はテーブルに欲しいけど、そのままでも問題なし!
玉子スープも良かった!
食べ終わって、お会計にレジを探してしまったが、食券だった…
でも餃子が結構美味しかったので、もう餃子専門店と名乗って良いんじゃないでしょうか。
「餃子の大阪飯店」でどうでしょう? 難しい?
ちなみに大阪飯店と名乗る中華料理店やラーメン店は大阪府内にいくつかあるが無関係で、ここは1店舗だけの店であり、チェーン店ではないそうだ。