その吉野家、ちょっと違うらしい
牛丼屋の全国チェーンとしておなじみの「吉野家」。
全国どこでも一律の同じメニュー、同じ味かと思いきや、沖縄の吉野家は少し様子が違うようだ。
それもそのはず。沖縄の吉野家を運営しているのは株式会社沖縄吉野家という会社で、他府県とは会社そのものが違う。
その違いを見に、吉野家 330号線壷川店に行ってみた。
外見はあくまでも普通の吉野家。違いが分かる部分はどこにも無い。
入口を入ろうとすると「オリオン樽生」ののぼりが!
吉野家でオリオンビールを出すのは沖縄の吉野家だけだろう。
タコライスがメニューにラインナップ!
これが吉野家 330号線壷川店のメニュー。
ぱっと見で、他府県の吉野家とはメニューのレイアウトなどが違うと気づく。
何より、真ん中にあるメニューは…
「タコライス」!!
沖縄名物といえるタコライスが、沖縄県内の吉野家にはラインナップしているのだ。
しかも「タコライス」と「タコsoba」の2種類がある。タコsobaとはライスの代わりに沖縄そばの麺にしたもので、パスタ感覚(?)で食べることのできる新感覚の沖縄そばだ。
そしてソースも「サルサソース」(辛口)と「トマトソース」(甘口)の2種類がラインナップ。
量は350円の「並」と580円の「トク盛」がある。
トク盛を頼むとタコスミート、チーズ、レタストッピングの全てが倍になるというものだ。
そして箸置きケースが違う。そう、手前側にスプーンがあるのだ。
これはもちろんタコライス用のものである。
吉野家解釈のタコライス!しかし…
オーダーして1分もしないうちに運ばれてきた「タコライス 並 サルサソース」!
どこからどう見てもタコライス。並サイズでも十分なボリュームがありそうだ。
沖縄の金武町にある「パーラー千里」で発祥したタコライスを、吉野家が解釈したらこうなるのである。
ハバネロソースが付いてくる。
そして食べてみると…!?
サルサソース、タコスミートともに、ちゃんとタコライスの味がしていて嬉しい!
ハバネロソースをかけることで、さっぱりした味の中にスパイシーさが加わり、全体が一気に引き締まる。
何よりレタスのボリュームがあり、噛み応えは抜群だ。
惜しむべきは、サルサソース、タコスミート、チーズともに少ない点である。ほとんどレタスとライスばかりを食べているような気になる。
キングタコスのような山盛りの激ジャンクなタコライスに慣れると全然物足りない。
ここは350円という価格なので仕方ないところかも知れない。
だから、さらなるタコライス感を求める向きに「トク盛」が用意されているのだ。
吉野家ならではの奇跡的マリアージュの可能性
しかしながら特筆すべき店は、タコスミートの味付けに若干の吉野家らしさを感じた所だ。
肉の下ごしらえについては長年の経験がある吉野家ならではのコクというか、旨みがあった。
これは「牛皿」を別途注文して、タコライスの上にセルフトッピングすることで、牛丼とタコライスのマリアージュという奇跡的な食べ物が成立する予感がする。これは沖縄の吉野家ならではの可能性だろう。
試した人は、是非感想を教えて欲しい。