庄屋 本店

佐世保生まれの和食レストランチェーン

長崎県を中心に九州で展開する和食レストランチェーン「庄屋」
その1号店であり本店は、長崎県佐世保市にある本店だ。

国道204号沿いに現れる、かやぶき屋根の食堂。
ここが九州に大きくチェーン展開するレストランの本店だとは驚きだ。

「庄屋」と書かれた看板。まさに、あの庄屋そのものである。

そこには、本店の文字もある。

国道204号の、特に何も無いようなエリアにポツンとあるのだ。

ここまではるばる来た…
まさに「本店の旅」である。

庄屋 本店の全貌。白い方は厨房だ。

維持管理が大変そうな茅葺き。
ここがレストランのチェーン店だなんてワクワクする。

看板にはSINCE 1971とある。

小さなうどん屋からスタートした「なごみ」空間

庄屋が創業したのは、1971年のこと。
佐世保市と合併する前の北松浦郡江迎町にオープンした、ドライブインスタイルの小さなうどん屋だったという。
創業者は、現・名誉顧問の中村信機氏の兄、中村春光氏。

その後、ファミリーレストランや居酒屋など様々なタイプの店舗を展開する中で、1992年に有限会社庄屋株式会社庄屋フードシステムに社名及び組織変更を行い、代表取締役に中村信機氏が就任。和食レストラン 庄屋として、広くチェーン展開を行った。

庄屋フードシステムとしては和食レストランの他に天ぷら専門店、ステーキハウスなど数々の業態があるが、2021年3月現在、庄屋だけで九州と山口県を中心に55店舗で運営されている。

本店の店内は、黒い梁が重厚な雰囲気を醸し出す純和風空間だ。

何より、茅葺きの屋根を下から見上げるのがとても格好いい!

あくまでもファミレス。
フロアはテーブル席が中心だ。

カウンター席は、囲炉裏スタイルになっている。

豊富なラインナップを誇るメニュー構成

庄屋 本店のグランドメニュー。

1ページ目から、いきなり「おじや」でスタート!
2ページ目もせいろ蒸しなど、まさに和食のど真ん中だ。

「和み」をコンセプトとする庄屋のフィロソフィが書かれている。

揚げ物から肉料理、寿司、海鮮丼、蕎麦まで、かなりのラインナップだ。

創業メニューのうどんもある。

ファミレスらしく、スイーツも。

庄屋オリジナルラベルの焼酎も用意されているとは。

今回は1ページめの最初の1品、「庄屋おじや定食」をオーダー!

本店の旅、初のおじやだ。

ドリンクバーのサーバー類もある。
そう、ここはファミレスである。

自然な味付けが絶品!こんなおじや体験初めて

しばらくして運ばれてきた、「庄屋おじや定食」

鍋からは湯気がモクモクと出ている。

蓋を開けると、ドッと湯気が立ち上がる。

これが、庄屋のおじや…!

センターには生卵が鎮座する。
そして、たくさんの野菜類が炊き込まれている。

漬物、味噌、胡麻で少しずつ味変させながら、熱々のおじやを食べる。
野菜の自然な甘みと、優しい出汁の味、炊かれた米の柔らかい食感。

…おじやに対するイメージが、ガラリと変わった。

看板メニューとは、まさにこのことだろう。
これが1000円以内で食べられるなんて、驚き以外の何物でもない。

どのタイミングで卵を割るか。
最初から割るか、それとも味変のために後半で割るか。

庄屋のおじやの食べ方だけで、さまざまなスタイルがありそうな予感だ。

オリジナルのドレッシングがかけられたサラダ。
庄屋は、食材に九州産のものを使うことにこだわっているのだという。

茶碗蒸し。
おじやの後に食べたが、そのソフトな食感で、胃にすっと入ってくる。

和食レストラン 庄屋

この本店は長崎の佐世保、そこから平戸に向かってかなり北方の道すがらに位置するということもあって、今回やっと行くことができたという達成感が大きい。

何故こんなところに本店が…と言いたくなるような、何もない田舎道の中にある、茅葺き屋根のレストラン。
「和み」をコンセプトとしてどこまでも追求する庄屋だから、創業のこの場所で、茅葺き屋根のお店でというのは、究極のスタイルなのだ。それはまさに、本店らしい本店と言えるだろう。

そんな空間で食べた「庄屋おじや定食」の優しい味は、絶品としか言えない逸品だった。

庄屋 本店の地図

>本店の旅BOOKS新刊2冊、発売中

本店の旅BOOKS新刊2冊、発売中

全国のローカルチェーン店を巡る、チェーン店ツーリズムシリーズ創刊。Vol.1「ローカル回転寿司チェーン店のススメ DELUXE EDITION」、Vol.2「ローカルうどんチェーン店のススメ」を同時出版しました。ただいま発売中です。

CTR IMG