歴史ある「鳥めし」の総本店、前橋にあり
群馬で「とり弁」として長く親しまれている、「登利平」の鳥めし。
その本店は、群馬県の前橋市にある。
JR前橋駅から徒歩15分。
圧倒的な存在感を放つ上州御用 鳥めし本舗 登利平の本店。
まさに鳥めし御殿という名に相応しい。
登利平のロゴが輝く玄関口。
サンプルショーケースには、名物の鳥めしの他、そばやお子さまランチなどもあるようだ。
それでは入店してみよう。
登利平の歴史、それは群馬で愛された歴史
登利平は、大正末期に東京の北千住に生まれた鶏料理店をルーツとする。
昭和初期には群馬県の前橋市に鶏肉販売店をオープンさせ、そして昭和28年の1953年、「登利平」として1号店を前橋に創業。それがこの本店である。
創業当時からメニューにあった「鳥重」が愛され続ける中で、創業時からずっと使われ続けている秘伝のタレは、今も当時と同じ壺で作られ、使われ続けているという。
1972年に「群馬県優良物産品」に推奨された「上州御用鳥めし」は登利平の飛躍に大きな一助となり、現在に至るまで群馬県でのお弁当の定番となっている。
2021年8月現在、群馬県・埼玉県・栃木県にて、テイクアウト専門店も含めて32店舗で運営されている。
登利平の本店は5階フロアまであり、2階より上は貸切用のフロアとなっている。
廊下にディスプレイされた調度品の数々が、鳥めし気分を盛り上げてくれる。
予約無しで食べるには1階のテーブル席となる。
ゆったりとした広い空間だ。
本日のテーブルはこちら。
登利平のグランドメニュー。
鳥めし、とり重!
1ページ目から永遠の推しメニューが登場!
ちなみに、とり重の表記は鳥じゃなくてとりとなっており、説明文では鶏という字が使われているのが興味深い。
今回は「鳥めし松重」をオーダー!
2タイプの鶏肉が楽しめるタイプだ。
他にも様々な鶏肉定食や御膳が用意されている。
そばやうどんもある。
宴会用のコース料理もある。
2階より上の席で楽しまれるものだ。
箸袋は登利平のシグネチャーモデルだ。
小さな重の中に存在するのは、鶏肉の小宇宙
割と早くに運ばれてきた「鳥めし松重」!
重の蓋のツヤツヤ具合がたまらない。
登利平の金ロゴが燦然と輝く。
蓋を開けたところ。
これが…!
「鳥めし松重」の姿!
ムネ肉とモモ肉、その2種類を楽しめるのが、鳥めし松重の特徴だ。
ムネ肉サイド。
あっさりとしたムネ肉に、秘伝のタレで味付けがなされている。
タレは鶏肉にしっかりと染みこんでおり、少しビターな味わいが深みを出している。
甘すぎず、味が濃すぎず。
ご飯にも染みたタレが、より一層の食欲を掻き立ててくれる。
こちらはモモ肉サイド。
ムネ肉とは違って、ソフトでコッテリとした鶏肉感を味わえる。
何種類かの漬物が味にアクセントを与えてくれる。
お味噌汁はシンプルで薄味のものだ。
テーブルには山椒も用意されているので、スパイシーな味に変化させることが可能だ。
小さな重の中に、ぎっしり詰まった鶏肉。
そして、歴史あるタレのビターな味わい。
タレが染みこんだご飯とお漬物を一緒に食べたときの相性の良さ。
まさに、重の中にある鶏肉の小宇宙だ。
パーフェクトな完成度を、安価な価格で楽しめる。
それが登利平が長年に渡って群馬の人々から愛される理由ではないだろうか。