フラミンゴがいるレストランがあるなんて?
カニピラフを食べている横で、フラミンゴ達が優雅に水を飲んでいるレストランがある。
最初人づてにその存在を聞いた時は、どんな珍スポットだよ?と思い、にわかに信じ難かったのだが、いざ行ってみるとその全てが本気であり伝統だった。
それは、福島県いわき市にあるシーフードレストラン「メヒコ」の「いわきフラミンゴ館」だ。
県道26号線である鹿島街道沿いにあるこのレストランが「メヒコ いわきフラミンゴ館」だ。
フラミンゴのような淡いピンク色をした建物が、周囲に異彩を放っているような、溶け込んでいるような、不思議な存在感を放っている。
おおっ、確かに庭にはフラミンゴが…!!
メヒコの歴史は創業者の感動から始まった
メヒコの1号店であるいわきフラミンゴ館は、1970年創業である。
当時、遠洋漁業を行っていたメヒコの創業者は、メキシコにてフラミンゴの群れを見て感動。
このフラミンゴ達を見ながら食事が出来るレストランを日本でやれば子供達が喜ぶのではないか?と考え、この地に「シーフードレストラン メヒコ」をオープンさせた。
「メヒコ」とは「メキシコ」のスペイン語読みである。
後に名物となる「カニピラフ」の提供を始めると評判となり、以降50年近くも定番メニューとして定着する。
2018年11月現在、福島と北関東、東京に15店舗(うち1店舗は休業中)で運営中だ。そのうち6店がフラミンゴ館である。
メヒコ いわきフラミンゴ館に入店すると、シックで上品な雰囲気に包まれる。
エントランスにはフラミンゴの形をしたプランターが飾られている。
店内はフラミンゴがいる中庭を中心にぐるっと半円を描くような造りとなっている。
フロアの奥には闘牛のレストランアート。
フラミンゴがこんなに近くにいるとは!
空いている時は、中庭に隣接したテーブルに案内してくれる。
横はフラミンゴだらけだ。
フラミンゴをこんな間近に見たことは、多分ない。
どいつもこいつも、延々と水を飲んでいる。
そんなに水が好きなのか!
向こうの方までフラミンゴだらけだ。想像以上のフラミンゴ館である。
疲れて休んでるやつもいる。
「おい、何撮ってんだよ!」
本格的な料理の数々
ガーガーと鳴くフラミンゴ達を横目に、これがメヒコ いわきフラミンゴ館のグランドメニュー。
何はともあれ「伝統のカニピラフ」だ。
メヒコと言えばカニピラフなのである。
サイズはS・M・Lとあり、殻付きとむき身とのどちらかが選べる。
ここではMサイズのカニピラフ 殻付きをオーダー。
コース料理も用意されている。カニピラフ単品の価格を考えると、コース料理の方がお得感がありそうだ。
豪華な蟹料理の数々。
オードブルとアラカルトいろいろ。
海老料理だって物凄い。
ピラフはカニピラフだけではなく、ステーキピラフや海老ピラフもある。
実はステーキやハンバーグのメニューも充実している。
1969年の創業以来、「シーフードレストラン メヒコ」はカニピラフと歩んできました。
鮮度、身詰まり、味ともに品質保証できるよう精進してきました。
これからもメヒコのピラフをご愛顧していただいているお客様と、「シーフードレストラン メヒコ」は歩み続けていきます
ふと横を見たら、フラミンゴ達は優雅に水を飲んでいる。
自分がフラミンゴに産まれたら、ここで飼われたいものだ。
などと思いながらぼんやり見ていたら、「オレの水を飲むな!」とばかりにくちばしで突いて威嚇し、庭の隅に追いやるいじめっ子フラミンゴを見た。
人間の世界と大差ない。
そして運ばれてきた、伝統のカニピラフ!
先に運ばれてきたのは、フィンガーボール。
中に入っているのはお茶で、これで指先をサッと洗う。
酢ではないので、カニをここに浸しても意味が無いので要注意。
そして全て運ばれてきた、「カニピラフ Mサイズ 殻付き」。
サイズはMサイズがちょうど大人一人分といった分量だ。といってもやや小ぶりといったところ。
ハサミがあるのがいかにもだ。
こちらは殻を捨てるボール。
そしてこれが伝統のカニピラフ!
ドッサリと大胆に蟹が載せられた本格的なピラフである。
ピラフが熱いうちに、ハサミを使って身を取り出す作業を始めなければならない。
これは慣れるまではなかなか大変だが、慣れればスイスイとできるようになる。
身をピラフの上にトッピングしていき、ピラフと一緒に食べると…
おお。旨みが凝縮された新鮮な蟹の味と、決して邪魔をしないピラフのバランスが、絶妙である。
これがメヒコの名物メニューか…と、ゆっくり噛みしめるように食べているうちに、空が暗くなってきた。
シーフードレストラン メヒコ いわきフラミンゴ館。
スパリゾートハワイアンズ(昔は常磐ハワイアンセンター)にも近く、双方とも異国情緒あるスポットとして親しまれて数十年。
優雅なフラミンゴ達に癒されながら本格的なカニピラフが味わいたくなったら、メヒコへ。
(フラミンゴがいるのは「フラミンゴ館」と銘打った店舗のみです)
こちらは店内で配布しているパンフレット。メヒコの成り立ちが描かれている。