岐阜生まれの喫茶店には倉がある
東海地方を中心に全国に店舗を構える「元町珈琲」。
その1号店は、岐阜にある「岐阜北一色の離れ」だ。
岐阜駅から東に3.5kmほど。県道152号 岐阜各務原線にある元町珈琲 岐阜北一色の離れが1号店である。
倉のような建築を併設した、特徴的な店舗だ。
なお、この付近には「珈琲屋らんぷ」「蔵人珈琲」という喫茶店があり、それぞれの喫茶店に倉があるという、なかなか面白い風景となっている。
焼肉屋が始めた喫茶店としてスタートした
元町珈琲は、2004年にこの地で創業した喫茶店。
当時の運営元は岐阜に発祥した焼肉チェーン店「焼肉屋さかい」の新業態として、「元町珈琲 本店」としてオープンしたのがその始まりだ。
元町珈琲という名前は、珈琲文化発祥の地である「港・元町」をイメージして名付けられた。
どこの港のどこの元町か、それは横浜か、神戸か、函館かといったところだろう。
海なし県の岐阜県で、港町をイメージするというのが新鮮だ。
2000年台半ばのBSE騒動などで焼肉屋さかいの経営元が株式会社ジー・コミュニケーションに変わるなどといった変化を経て、2008年には元町珈琲も株式会社ジー・コミュニケーション傘下の株式会社スイートスタイルへと経営元が変わる。この時点での店舗数は8店舗だった。
そして店名はオープン当初からの「本店」から現在の「岐阜北一色の離れ」と変更される。
これはお客様にとって第二の自宅であってほしい、という想いから名付けられているものだという。
2020年10月現在、東海地方を中心に中国地方や関東、新潟などを含めて29店舗で運営されている。
店内はレトロな落ち着いた雰囲気で、広めにとられたスペースが心地良い空間だ。
公式では「建築アート空間」と呼ばれており、心地良いデザインの中でコーヒーを楽しむことができそうだ。
このようなレストランアートも飾られていた。
さすが東海地方の喫茶店、フードが充実!
これが元町珈琲のグランドメニュー。
まずはコーヒーのページから。元町ブレンドが460円となっている。
そして2杯目からは半額というのが特徴だ。
今回はベーシックな「元町ブレンド」をオーダー!
フードはスパゲッティやドリア、そしてトーストを使ったものなど充実したラインナップとなっている。
特に「元町トーストサンドオリジナル 海老フライ」や「小倉トースト」は、東海地方のカルチャーを色濃く感じるものだ。
濃い目のコーヒーをじっくりと楽しむ
しばらくして運ばれてきた「元町ブレンド」。
高級感のあるカップが気分を盛り上げてくれる。
シュガーは元町珈琲のシグネチャーモデルだ。
そして豆菓子が付けられる。
東海地方の喫茶店ではこのような豆菓子が付けられることが多い。
コーヒーフレッシュを垂らして、じっくり味わう。
やや濃い目のブレンドだが、苦味はそこそこに抑えられてあり、飲みやすい。
直火焙煎の豆を使い、注文してから豆を挽くというこだわりで、香りがとても良い。
じっくり飲みながらフカフカのソファー席に座り、思い思いの時間を過ごす。
元町珈琲の1号店、岐阜北一色の離れには、そんな空間が広がっていた。