盛岡三大麺の「盛岡冷麺」をファミレス感覚で楽しめる店
岩手県の盛岡で愛される盛岡三大麺といえば「わんこそば」「盛岡じゃじゃメン」そして「盛岡冷麺」だ。
ここ「焼肉・冷麺 ヤマト」は、焼肉と盛岡冷麺をファミレス感覚で楽しめる岩手県のろーカルチェーン店として、地元人気が高い。
1号店は北上市にある北上店だ。
北上駅から西に3キロほど。国道106号線沿いにあるエンジ色の建物が、焼肉・冷麺ヤマト 北上店だ。
「ヤマト」の独特な書体がインパクト大だ。
なかなか存在感のある建物だ。
それでは入店してみよう。
宇宙戦艦ヤマトに憧れて
焼肉・冷麺 ヤマトは、創業者である故・緑川輝男氏により、1986年に創業した焼肉と冷麺の専門店だ。
そのルーツは、緑川氏が学生時代に岩手県内の焼肉店でアルバイトをしていた時、盛岡冷麺の美味しさに魅せられたことで、いつか自分で盛岡冷麺のお店をやりたいと思ったことから始まったという。
屋号の「ヤマト」は、緑川氏が「宇宙戦艦ヤマト」の大ファンだったことから名付けたのだとか。
お手頃な価格で本格的な焼肉と盛岡冷麺を楽しめるお店として人気のヤマトは、1986年に1号店を北上駅近くにオープンさせたが、その後1995年に現在の場所へと移転している。
2023年10月現在、岩手県と宮城県に13店舗、海外に1店舗で運営されている。
そもそも盛岡冷麺は、朝鮮半島の北西部、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の首都・平壌(ピョンヤン)発祥の麺料理にルーツを持っている。
北朝鮮の咸興(ハムフン)出身で、日本に移住してきた青木輝人氏が1954年に盛岡に食堂を開き、故郷の麺料理をアレンジして独自の麺料理として作りあげたのが、盛岡冷麺の原型と言える。
その後1986年に盛岡で開催された「ニッポン麺サミット」において「盛岡冷麺」と名付けられ、現在に至っている。
入口すぐのところにある宇宙戦艦ヤマトのポスター。
なんと、故・松本零士氏のサイン入りだ。
広く、ゆったりとした作りの店内。天井も高く、開放感は抜群だ。
各テーブルに無煙ロースターが用意されており、快適な焼肉が楽しめそうだ。
ランチタイムの定食・セットのむメニュー表。
冷麺とビビンパのセットでこの価格とは、驚くほどリーズナブルではないだろうか。
こちらは焼肉のランチメニュー。こちらもお手頃価格だ。
訪問時は「冷麺まつり」が開催されており、レギュラーの冷麺が1杯495円という超お得な価格ということもあり、長蛇の列となっていた。
冷麺まつりということもあるので、もちろん定番の「冷麺」をオーダー!
そして焼肉も。「黒毛ハラミ」をオーダー!
オーダーは卓上のタッチパネルで行う。
冷麺は辛さを細かくカスタマイズできる。
紙ナプキンはヤマトのシグネチャーモデルだ。
本場の盛岡冷麺の美しさ、そして焼肉の美味さを堪能
しばらくして運ばれてきた冷麺!
綺麗でカラフルな盛り付けに、味への期待が高まる。
ゴロゴロと入れられたカクテキが、冷麺の「辛さ」を醸し出してくれる。
そして盛岡冷麺といえばフルーツが大胆にスープに漬かっているところ。
フルーツは季節によって変わるという。
この時はスイカであった。
そして何と言っても麺に特徴がある。
やたらコシの強い、透明感のあるこの麺は、ジャガイモのでんぷんを使って固めた麺だ。
こちらが焼肉セクション。
柔らかく、牛肉の旨味をじっくり味わえた!
たれ類はノーマル、ゆずポン、酢などが用意されている。
焼肉と盛岡冷麺の専門店、ヤマト。
地域に溶け込んで長く愛されているお店の中には、優しい空気に満たされた空間があった。
これぞ日常食としての盛岡冷麺。是非、岩手県で食べてみてほしい。