金沢のご当地カレーといえば!?
金沢には金沢カレーというご当地カレーのシーンがある。
いくつかある金沢ご当地カレー店のうちの一つ、チャンカレこと「カレーのチャンピオン」の本店は、石川県の野々市にある「野々市本店」だ。
黄色い壁の建物がカレーを連想させる。
金沢カレー、その長い歴史
金沢カレーは、全国に店舗出店しているゴーゴーカレーの知名度が高いが、金沢カレーという名前が用いられるようになったのはゴーゴーカレーが新宿に1号店を出店した2004年以降のことで、実は金沢のカレーには長い歴史がある。
その源流は諸説あるが、この「カレーのチャンピオン」のルーツは、カレーのチャンピオン創業者である田中吉和氏が1955年に考案したカレーのレシピがあり、それは1961年に創業したカレーのチャンピオンのルーツ店である「洋食のタナカ」で提供されていたものだ。
その後、「洋食のタナカ」は「カレーライスのタナカ」となり、そして1971年「ターバン」として新規開業。
1974年には現在のカレーのチャンピオン野々市本店の近くに、新たに「ターバン」をオープン。
1991年には「タナカのターバン 野々市工大前」を開業。
1996年になって「タナカのターバン 野々市工大前」は、新たに「カレーのチャンピオン」として創業し、装いを新たにした。
このように金沢カレーにはかなり複雑に絡み合った歴史があるが、創世記から実に60年近い歴史がある。
カレーのチャンピオンはルーツである石川県を中心とした北陸と、東海地方、一部関東・関西・北海道も合わせて、直営・FC店の合計で2017年2月現在41店舗のチェーン店である。
広い店内には、金沢カレーの歴史を感じさせる展示の数々が
カレーのチャンピオン 野々市本店 入り口のメニューディスプレイ。
店内の様子。かなり広いが、カウンター席がメインとなっている。
本店らしく、カレーのチャンピオンの歴史が掲示されている。
田中吉和氏の東京修業時代の写真。
「洋食のタナカ」創業前、田中吉和氏がカレーのレシピを考案したという「ニュー・カナザワ」時代の写真。
「カレーライスのタナカ」時代のメニュー。
カレーのチャンピオンの原点。
田中吉和氏の貴重な修行時代のノートも展示されている。
金沢カレーのスタンダードを食べてみる
グラスが大きい! これも金沢カレーの伝統?
そしてこれが、カレーのチャンピオン 野々市本店のチャンピオンカレー。
トッピングの無い、最もベーシックなメニューだ。
ドロっとコッテリしたルーが最大の特徴。そしてステンレスのカレー皿。これが金沢カレーのスタンダードである。
ご飯に満遍なくかけられたカレーのひたすらコクのある風味は、60年間、金沢を代表するソウルフードであり続けている。