金沢カレーの源流、兼六園や金沢21世紀美術館の近くにあり
石川県の金沢で生まれたカレーは、いつからか「金沢カレー」と呼ばれるようになった。
それは2005年頃、ゴーゴーカレーが東京にて店舗展開を行ったあたりだろうか。
しかし、それよりずっと昔から金沢で愛され続ける、オリジナルスタイルのカレーがある。
ここ「ターバンカレー」は、金沢カレーの歴史上重要な店舗だ。
その総本店は、金沢市の広坂にある。
兼六園や金沢21世紀美術館などがあるエリアに、ターバンカレーの総本店がある。
ここがターバンカレー 総本店。
決して目立つ店舗ではないが、脈々と受け継がれる金沢カレーの源流店としての迫力を感じる。
外に貼られたポスターにも「金沢カレー」の文字が。
外にある食券機で食券を購入し、入店するシステムだ。
食券機は全面タッチパネルで分かりやすい。
今回はオーソドックスな「ロースカツカレー」をオーダー。
トッピングなどの価格表も貼られており、分かりやすい。
それでは入店してみよう。
ドロッと濃厚な金沢カレーが堪能できるコンパクトな空間
ターバンカレー設立前のルーツは、洋食の料理人である田中吉和氏が1961年に「洋食タナカ」という店舗を作ったところに行き着く。そこで提供していたカレーが人気となり、常連客だった岡田隆氏と共に、1971年にカレー専門店として「洋食タナカ」を改称して生まれたのがこの「ターバンカレー」だ。
しかしながら1973年には田中氏と岡田氏の共同経営は終わり、田中氏は野々市市に新たに「タナカのターバン」をオープン。「ターバン」と「タナカのターバン」という別個の店が存在し続ける時代が長く続いたが、「ターバン」の商標登録により、1996年には「タナカのターバン」は「カレーのチャンピオン」に名称変更する。
そんな歴史をもつターバンカレーだが、2005年に本店を現在のこの位置に移転するも、会社は精算。
現在はゴーゴーカレーの姉妹店として運営されているが、総本店は創業者である岡田隆氏の家族によって切り盛りされているところが特徴だ。
なお金沢カレーのルーツについては諸説あり、系譜も複雑なので、カレーのチャンピオンのホームページ内に詳しく解説されているこのページを参考にしていただきたい。
2021年7月現在では、石川県に3店舗、東京と札幌で3店舗、合計6店舗で運営されている。
コンパクトな店内は、カウンター席がメインの構成だ。
昭和46年創業のターバンカレー 総本店とある。
ターバンカレー 総本店のグランドメニュー。
1ページ目には推しである「Lセットメニュー」。
ロースカツ、ウインナー、ハンバーグ全部載せというものだ。
様々なトッピングのカレーがラインナップされている。
店名が冠された「ターバンカレー」は、トッピング無しのプレーンなカレーだ。
コクが爆発!総本店でいただく金沢カレーの真骨頂
しばらくして運ばれてきた「ロースカツカレー」!
ステンレスの皿に盛られるスタイルが金沢カレーの伝統だ。
ドカッと乗せられた大きなカツがたまらない。
そしてカレーと一緒にキャベツが盛られていることも金沢カレーの特徴である。
ルーは甘みがあり、そしてとにかく濃い。
濃厚でドロドロなルーを、アツアツでジューシーなロースカツと共に食べる。
かなりインパクトの強いカレーだ。
濃厚だけど、最後まで止まらずに食べきることができる。
そんな中毒性のある美味さこそ、金沢カレーの魅力だろう。