千葉で生まれた、グルメ回転寿司
関東で回転寿司をチェーン展開する「すし銚子丸」。
千葉県の銚子港から名付けられた店名の示すとおり、千葉県で発祥した回転寿司チェーン店だ。
1号店は、千葉県市川市にある市川店である。
千葉県道180号、松戸原木線沿いにある、すし銚子丸 市川店。
広い駐車場を持ち、焼肉の牛角と隣接している。
看板にドライブインの文字があるのがユニークだ。
広い駐車場に対して、すし銚子丸 市川店の店舗はそこまで大きな建物ではない。
看板に描かれたリスのイラストは、他店舗では見かけない。
これは創業当時のキャラクターが残されているのだろうか?
入り口にあった立て看板。
「劇団セット」とある。
劇団とは一体!?
それでは入店してみよう。
店舗は劇場、店員さんは劇団員!
すし銚子丸は、株式会社銚子丸によって運営されている回転寿司で、グルメ回転寿司を標榜する。
その歴史は、1977年に千葉県内で玩具店を運営するところから始まる。
そして1979年には持ち帰りの寿司店「花すし」を八街にオープン。
そして1987年には、回転寿司形態として「ABC」を浦安にオープン。ここから、回転寿司チェーン店としての歴史が始まる。
1998年、「ABC」で得たノウハウを元にクオリティをアップさせ、グルメ回転寿司として「すし銚子丸」がオープン。その1号店がこの市川店だ。
銚子丸という名前は、千葉にある銚子港と、船のイメージで丸、ということで名付けられたという。看板に銚子港直送とあるが、全てのネタが銚子港から直送されているわけではない。
2021年5月現在、すし銚子丸は関東に90店舗でチェーン展開されている。
湯飲み、割り箸はすし銚子丸のシグネチャーモデルだ。
すし銚子丸の特徴として、お店を「劇場」、店員さんを「劇団員」と呼んでいる。
これは「銚子丸一座の劇団員」として、お客様をもてなしたいというコンセプトがあるのだという。
入店すると「ようこそ!おいしい舞台へ」というかけ声で歓迎される。
お店が一丸となって「劇場」を作りあげ、お客様を楽しませようとすることが、銚子丸の特徴だ。
すし銚子丸のグランドメニュー。
表紙にも「さあ、おいしい舞台へ」のコピーがある。
143円、198円の低価格帯ラインナップ。
赤身のまぐろは198円だ。
275円のラインナップ。
オーロラサーモンが入ってくる。
330円、462円。
まぐろの上赤身や中トロ、いくらなどの高級ネタが入ってくる。
638円の皿が最高価格の皿で、大トロや穴子一本付けがここに加わる。
三貫のセットも充実のラインナップだ。
ランチタイムのサービスとして、あら汁の食べ放題サービスがある。
ここからあら汁を掬い…
わかめやネギなどをトッピングするのだ。
魚の濃厚な出汁が楽しめるあら汁で、自宅ではなかなか作れない味である。
テーブルに置かれた醤油は、すし銚子丸のオリジナルブランド。
穴子の柔らかさに悶絶!
まずは198円皿、「まぐろ」から。
綺麗な赤身のまぐろだ。
ネタは肉厚で、さっぱりとしたまぐろの旨味を味わえる。
次は275円皿、「オーロラサーモン」。
オーロラサーモンとは、レロイという会社によって北欧の海で養殖されたサーモンの商標名だ。
どっぷりと大きなネタのボリューム感が素晴らしく、口に入れたときの柔らかさ、サーモンの旨味、どれも素晴らしい。
すし銚子丸のシャリは甘さが控えめなので、最初は淡泊な感じがするが、飽きずに食べ続けることができる味付けだ。
198円皿、「金華しめさば」。
金華さばとは、金華山沖で漁獲されて石巻に水揚げされた真さばで、規定の基準をクリアしたものだけが名乗れるブランドさばのこと。
しめ鯖は、店舗によって様々な個性が楽しめるので、好きなネタのひとつである。
すし銚子丸のしめ鯖はネタに厚みがあり、酢の味をしっかり感じ取れるものであった。
そしてこれが、638円皿の「穴子一本付け」!
メニューに銚子丸名物とあり、穴子一本付けへの期待が高まる。
穴子はバーナーでしっかりと焼かれ、アツアツの状態で提供される。
とにかく柔らかい!
フワッ、フワッとした喉ごしの、極上の穴子だ。
銚子丸名物は伊達じゃない。
まさにグルメ回転寿司の面目躍如といったネタだ。
千葉に生まれ、関東一円にチェーンするグルメ回転寿司、すし銚子丸。
お店を劇場に見立て、店員さんを劇団員に見立てるユニークなコンセプトだが、それ以上にネタの確かさ、味付けの確かな技を感じる回転寿司店であった。