つくも橋ピリケン 本店

福井で展開するピリケングループ総本山

福井県でローカルに展開するピリケンラーメン、そしてめん房つるつる。
それらの1号店であり本店は、福井県福井市にある「つくも橋ピリケン 本店」だ。

その店名の通り、足羽川にかかる九十九(つくも)橋のたもとにある。
非常に堂々とした建物だ。

入り口には大きく「ピリケン」とある。

そう、ここが紛れもなく、つくも橋ピリケンの本店である。

足羽川沿いは桜並木になっており、このあたりは春になると花見客でかなり賑わうエリアだ。

世紀を超える福井の老舗

ピリケンの歴史は長い。
そのルーツは、1921年に創業者である中山政次郎氏が「ピリ軒」という名前で、麺類を主体に丼物・お雑煮・ぜんざいなどを提供する店を作ったのが始まりだ。

1935年には今のつくも橋南詰に移転する。

2代目である中山重成氏は福井のそば文化を全国に広めたいという想いで「越前そば道場」を作り、そしてピリケングループとして蕎麦・うどんの「めん房つるつる」を創業。
ピリケングループは中華メインのピリケンラーメンと、蕎麦・うどんのめん房つるつる、この2つがメインとなる。
そしてこのピリケン本店は、西洋料理の店であった時代を経て、中華料理の店として現在に至っている。

なお、今のつくも橋ピリケン本店は1996年に建て替えられたものだ。

2020年11月現在、福井県を中心にピリケンラーメン・めん房つるつるなどグループ全体で15店舗で営業されている。

つくも橋ピリケンのディスプレイ。代表的な中華メニューが並んでいる。

さすが本店!余裕の空間と上品な雰囲気

つくも橋ピリケンは4階建てで、3階と4階は主に宴会用の貸し切り席となっている。

1階の入り口すぐに鎮座するビリケン様。
幸運の神と言われ、大阪の通天閣に鎮座するのが有名だ。

ピリケンの由来がこのビリケン像にあることなどが説明されている。

しかしながら、「ビリケン」がなぜ「ピリケン」になったのかは不明なのだそうで、一説には「ビリ」であることが嫌で「ピリ」にしたのではないか、という説がある。

「40年前のピリケン」とあるイラスト。
西洋料理、丼物一式という看板が掲げられている。
また、隣の建物には蕎麦とある。

2階は、座敷席はこのような中華風装飾の内装となっている。

テーブル席はモダンでシックな雰囲気だ。

足羽川が一望できる席がナイスだ。
春にはここから花見ができそうである。

伝統のピリケンラーメンを食べる!

これがつくも橋ピリケン本店のグランドメニュー。

1ページ目には、「福井の人の歴史 それが隠し味」なるメッセージが記載されている。

福井の人の歴史 それが隠し味。

ビリケンには、大衆食堂としての歴史があります。
大衆食堂としての歴史は、福井の人の歴史でもあります。
ピリケンは大正10年の創業以来、
たくさんの福井の人を見てきました。

『20均一の西洋料理を召し上がりに来られたご夫婦』
『当時珍しかったアイスクリームを買いにきた子供たち』
『銭湯帰りにうどんをすするご近所さん』
『まだ出前が一般的だった頃の地域の方々』
『お食い初めのお祝いに来られたご家族』

福井の人はみんなきれいな身体、清々しい心、
そしてなにより笑顔に溢れていました。
ピリケンの料理の美味しさは
そんな福井の人の歴史が隠し味なんです。

若い頃を懐かしんだり
遠い未来に心躍らせたり
今この毎日のことを話したりしながら
お食事をしてもらえると幸いです。

幸福をもたらす愛の像「ピリケンさん」
アメリカの女流好家の不題藤な夢から誕生したビリケンさんは、明治42年に日本に伝来しました。
ロバート・デスラーとヴィヴィアン・リーによる名画『哀愁』にも登場したビリケンさんは、人類永遠の幸福を表現しています。

福井の人々を深く愛するテキストだ。
ピリケンが、いかに福井の歴史と共に歩んできたかということを表している。

日本人になじみの深い中華料理のメニューが並ぶ。

店構えの豪華さに反して、価格はかなりリーズナブルに抑えられている。

今回は「ピリケンラーメン」をオーダー!
なんと600円だ。

ランチメニューは自由に組み合わせることができるものだ。
これもリーズナブルだ。

オードブルの配達もされている。

箸袋はつくも橋ピリケン本店のシグネチャーモデルだ。

あっさりとしたシンプルなピリケンラーメンが絶品

しばらくして運ばれてきたのがこれ「ピリケンラーメン」

昔ながらの中華そばといったルックスを持つ、シンプルなラーメンだ。

厚みのあるチャーシューもトッピングされている。

スープは鶏ガラ出汁と魚介出汁の重ねとのこと。
透明度の高いこのスープは、どこまでも飲めそうな奥深さがあった。

麺はストレート麺で、スルスルと口の中に入っていく。

あっさりしてシンプルなスープとの相性も抜群で、長年にわたって福井で愛されたラーメンの味を食べているという幸福感を十分に得ることが出来た。

福井の歴史と共に歩んできたピリケン。
その本店で食べるピリケンラーメンは、まさに「福井の人の歴史が隠し味」になっているような美味しさに溢れていた。

つくも橋ピリケン 本店の地図

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