フランスパンの神様、フィリップ・ビゴ氏のベーカリー
日本のフランスパンの歴史において、重要な役割を果たした故・フィリップ・ビゴ氏のベーカリー「ビゴの店」。
その1号店である「芦屋本店」は、兵庫県芦屋市にある。
フィリップ・ビゴ氏は、フランス・ノルマンディー地方出身のパン職人。1965年に師匠のレイモン・カルヴェル氏から、日本への派遣を要請され、来日。
ビゴ氏はDONQに入社し、三宮に1号店を創業したばかりのDONQ三宮本店にて、フランスパンの技術を伝承した。
その頃、日本ではフランスパンブームが巻き起こり、DONQも東京、札幌、神戸、京都と店舗展開を進めるに従って、ビゴ氏もその地で赴任した。
やがてビゴ氏は独立を考えるようになった所、DONQの藤井社長からDONQ芦屋店をビゴ氏に譲渡し、DONQは芦屋に出店しないという約束まで受け、1972年の2月に「ビゴの店 芦屋本店」として創業した。
フランスパンが所狭しと並ぶ店内
ビゴの店 芦屋本店の店内。
店内に展示された、ビゴ氏が受賞したものや、店の歴史的な物など。
ビゴの店オリジナルのアイスクリームもある。
ビゴ氏は、焼き上がったパンを見るだけで窯の温度が何度だったかが分かるのだという。
阪神・淡路大震災を乗り越え、日本のフランスパンの歴史を今日に刻む店「ビゴの店」。その歴史的な1号店は、今日も芦屋の街でパンを焼き続けている。