姫路城に見守られながら食べる粉もんグルメ
関西で愛される粉もん。たこ焼き、お好み焼き…と様々な粉もんがある中で、「どろ焼き」と言われる姫路名物の粉もんを出すお店がある。
それが「喃風」(なんぷう)だ。
本店は姫路駅から徒歩すぐのところにある「姫路本店」である。
JR姫路駅と山陽姫路駅に囲まれたエリア、ここは商店街「駅前フラワーロード」があるなど、賑やかなエリアとなっている。
ここが喃風の姫路本店だ。
看板にはひめじ名物 どろ焼き お好み焼きとある。
喃風から生まれた創作粉もん、どろ焼き
看板には昭和37年(1962年)とあるが、喃風のルーツとなるお店は1985年、兵庫県姫路市にてお好み焼「八番」を創業したところから始まる。
翌年には移転し、「お好み焼ハウス南の風」としてオープン。
1991年には姫路のアメリカ村にオープンさせ、その時に屋号を「南風」とする。
喃風の新メニューとして「どろ焼き」が開発されたのは1999年のことだ。以降、喃風の看板メニューとなる。
2003年は「南風」から「喃風」にブランド名を変更。
この姫路本店は2014年にオープンした店舗だ。
2020年10月現在、兵庫県を中心に29店舗で運営されている。
お好み焼きか、どろ焼きか
お好み焼き店らしく各テーブルに鉄板が用意されている。
これが喃風のグランドメニュー。
喃風名物のどろ焼きにするか、お好み焼きにするか、それともたこ焼きか、ねぎ焼きか、焼きそば、焼きうどん、モダン焼き、果てはもんじゃ焼き…
ここは粉もんのデパートか!
どろ焼きを食べようと思っていても、ついつい「ついでにねぎ焼きも頼んでみようかな?」という気になるほど、この2ページだけで食欲を一気に刺激される。
どろ焼きも様々なバリエーションがある。
今回はスタンダードな「どろ豚」をオーダー!
鉄板焼きもいろいろとラインナップしている。
どろ焼き・鉄板たこ焼き、そしてもんじゃ焼きの食べ方指南!
これを頭に入れて、ちゃんとしたスタイルでどろ焼きを食べたいところだ。
紙ナプキンは喃風のシグネチャーモデル。
まだまだ頼みたくなる、食欲をいざなう店内ポスターたち。
ホルモン餃子、気になるなあ…
そして「どろ焼き」とのご対面!どうやって食べようか!?
しばらくすると、やかんと青ネギが運ばれてくる。
やかんには出汁が入っているので、これを出汁皿に注ぐ。
そしていよいよ、主役のどろ豚が運ばれてきた!!!
崩れた玉子焼きのような、ぱっと見、これが何だかよく分からないという謎ルックスをしているが、これがどろ焼きなのだ。
すくってみるととにかくソフト。まるでプリンのような感覚だ。
ここにあるように、まずは何もつけずに食べてみる。
おお… 薄味で、ほのかに出汁を感じる。何もつけなくても全然美味しい。
次に、出汁につけて食べてみる。
明石焼きを食べる時の、あの出汁だ。
外からの出汁のテイストがプラスされ、これぞ関西の粉もん!という味になる。
次にソースとマヨネーズをトッピング!
ここで一気にお好み焼きテイストになる。
ソース類はこれだけがスタンバイしているので、さまざまな味が楽しめる。
そして出汁の中にソースを突っ込んでみる。
これは上級者向けの食べ方だそうだが、自分にはやや難しい!
ということで、どろ焼き発祥の店の本店で食べる、どろ豚。
たこ焼きとお好み焼きと明石焼きともんじゃ焼きの「ええとこ取り」をしたようなそのスタイルは、関西風味の出汁をどこまでも楽しめる粉もんのモンスターのような存在だ。
柔らかい食感と、おやつのような軽さも魅力。
姫路に行くのはちょっと遠いけど、幸いあちこちに喃風の店舗があるので、色んな味付けで食べてみたい。そんな気持ちになった。