もう一つの沖縄ファストフード
沖縄ローカルのファストフードといえばA&Wが有名だが、さらにローカル度の強いファストフードチェーンが存在する。
それが「Jef」だ。
そのJefの1号店は、与那原にある与那原店である。
赤い看板に黄色い文字で「Jef」。
与那原店はツタヤと敷地を共有していることもあり、広大な駐車場と店舗スペースを持つ、迫力の店舗構えだ。そこに一段と大きな「Jef」の看板が目立つ。
なおJefはツタヤのフランチャイズ経営も行っているという。
謎の看板に注目
隣はツタヤだ。この看板は一体…!?
どす黒いハンバーガーを食べたら顔までどす黒くなって、その美味さに目がイってしまっている子供達のように見えるイラストのインパクトが半端ない。
Jefにドライブインがあるのは
そんなJef与那原店だが、ここは実は元々1973年にオープンしたA&W与那原店だったのだ。
A&W与那原店から1986年に独立し、新たに「Jef与那原店」となってスタートを切り、現在に至っているのである。
ここには古いA&Wの特徴であるドライブインが現存している。
Jef与那原店のドライブインもA&Wと同様に、車に乗ったままインターホン越しに注文をする形式だ。
そしてインターホンの機械がまたレトロな味を出している。
Jefはこの1986年に創業したこの与那原店を1号店とし、2018年1月現在沖縄県内に4店舗を運営している。そのうち3店舗がドライブインスタイルだ。
Jefとは「Japanese Exellent Food」の略だという。
ちょっとレトロな店内
Jef与那原店のカウンター。どこか懐かしいような、レトロなファストフードの雰囲気を感じる。
強いて言うならば、ドムドムのFC店のような雰囲気だろうか。
広めの店内は大変賑わっている。高齢者の方々も多く、マクドナルドやA&Wとはやや雰囲気が異なっている印象だ。
なぜ高齢者の方々に愛されているかは、そのメニュー構成に秘密がありそうだ。
沖縄らしい独自のハンバーガーがラインナップ
これがJefの基本メニュー。ハムエッグサンド、ハムチーズサンドを筆頭に、ゴーヤーバーガー、ぬーやるバーガーという、いかにも沖縄の食材を使ったオリジナルのハンバーガーがラインナップされている。
スナックサイドメニューに「あげパン」があるのも面白い。
これなど衝撃的だ。
「チキンバスケットにおにぎり(油みそ)付き登場」である。
地域のお客さんが好きそうなものをどんどん作る姿勢が感じられる商品だろうと思う。
Jefのキャラクターといえば「ゴーヤー博士」。Born in 1993である。
土・日・祝日にはファミリーセットがあり、かなりお得になるようだ。
ブルーシールアイスを食べることもできる。
ケチャップのスタンドも。
ここでは、「ゴーヤーバーガー」、「フレンチフライポテトS」、「ルートビア」のセットをオーダーしてみた。
ゴーヤーバーガーで、手軽に沖縄の味を楽しめる
こちらが「ゴーヤーバーガー」。
ゴーヤーバーガーの中身はこのような感じだ。ゴーヤーが入った玉子焼きがバンズにサンドされており、肉は無い。
アツアツでホクホクの玉子焼きと、少し苦みのあるゴーヤー独特の味付けが、沖縄ローカルバーガーであることを強く感じさせる。
沖縄の食材であるゴーヤーを最も手軽に楽しむことの出来るものだろう。
そしてフレンチフライポテト。こちらは普通のフレンチフライポテトだ。
A&W時代からラインナップされていると思われるルートビア。Jefでも定番だ。
オールドアメリカンスタイルを貫き、より本格的なハンバーガーレストランを目指すA&Wに対して、より決め細かく地元に根付き、ゴーヤーなどの沖縄食材を盛り込んだJef。同県のローカルファストフードチェーンの2つは、似ているようで対照的な存在であるといえる。
アメリカと日本の文化の融合、ファストフードでありドライブインだけど、あくまで「Japanese Excellent Food」であるJef。
沖縄の味を手軽に楽しめる希有なファストフードであることは間違い無い。