タコライス世界一の町というのがある
沖縄メシの一つとしてすっかり定番のタコライス。
そんなタコライスを生み出し、そして今もなおタコライス専門店として不動の人気を誇る「キングタコス」。
略して「キンタコ」とも呼ばれるキングタコスの1号店であり本店は、金武(きん)にある「金武本店」だ。
国道326号線を北上し、金武町に入るとこの看板が目に入る。
そう、ここはタコライスの町なのだ!
746kgのジャンボタコライスがギネス認定されました
一体ここは、何をやってるんだ!
米軍基地とともに栄えた、いにしえの時代
そして隣にはキャンプ・ハンセンという米軍基地がある。
金武町はキャンプ・ハンセンの正門のすぐ前に広がっており、かつては米兵さん達で賑わった街なのだ。
街はそんな時代の名残を感じさせる建物がたくさんある。タコライスはこのような雰囲気の中で生まれた。
タコライス発祥の地!それは「パーラー千里」
そんな金武町の一角にあるここ、「キングタコス 金武本店」!
元祖! タコライス 発祥の店
とある。
元々この看板があったのは、タコライス発祥の店である「パーラー千里」の前だ。
パーラー千里は、創業者である儀保松三氏がタコライスを発明した店として知られている。
パーラー千里は2015年に惜しまれつつも閉店してしまったが、実は2000年頃にこの店に行った時の写真があるので掲載してみたい。
これがパーラー千里。2000年頃の写真だ。スナックのような内装である。
それもそのはず、最初はバーとしてオープンしたのだ。
その後変動相場制になって一気に円高になり、キャンプ・ハンセンの海兵隊員達が安価でガッツリと食べられるご飯を…と考案したのがタコライスなのである。実に1984年のこと。
タコライスはそんなに歴史のある食べ物では無いし、ましてやアメリカから持ち込まれたものでもないのだ。
それにしても、自分が若い…!
壁には
タコライスチーズ
タコライスチーズ野菜
と、今のキングタコスに通じるメニューが掲示されている。
そう、キングタコスは、タコライス発祥の店であるパーラー千里を祖業した儀保松三氏が手がけた姉妹店であり、パーラー千里の味を正当に引き継いだ店なのだ。
キングタコス 金武本店はパーラー千里がタコライスを提供し始めた1984年の翌年、1985年にタコライス専門店としてこの地にオープンした。
それは、パーラー千里の建物のオーナーが、翌年の契約更新を渋ったからであるが、結果的には契約更新され、パーラー千里も(2015年まで)営業継続し、儀保松三氏が手がけるタコライスの店は金武に2店あったことになる。
キングタコスは2019年1月現在、沖縄県内に7店舗で運営されている。
入店すると、パーラー千里をルーツとするタコライスの歴史を教えてくれる。
定番メニューはやっぱり「チーズ野菜」
これがキングタコス 金武本店のメニュー。
タコス/タコライス、フライライス、バーガー・サンドウィッチ、その他、の4つのカテゴリに分けられている。
ここでは定番の「タコライス チーズ野菜」をオーダー!
多くのサインが飾られている。
米兵への注意書きがある所に沖縄を感じる。
2階はイートインスペースとなっており、作りたてのタコライスをすぐに食べることができる。
キングタコス 金武本店のレストランアートも飾られている。
自分の家にも飾りたい…
超・爆盛りの衝撃的タコライスがここに!
そして出来上がった「タコライス チーズ野菜」がこれ!
で、でかい…
最初から、フタを閉める気ナシ!の逸品である。
北海道・釧路のヤムヤムという弁当屋さんの名物「ザンギ弁当」を思い起こさせる。
パンパンに詰められている。普通に持つだけで、レタスがバラバラとこぼれていく。
幸せが両手からあふれるように。
輪ゴムを外したら、大事故寸前のところで保たれているような盛り付けに衝撃を受ける。
ミートもギッシリのボリュームだ。
「特製タコソース(サルサソース)」と「ケチャップ」の2種類が渡される。
好みによって使い分けるも良し、両方の味比べをするのも良しだろう。
「特製タコソース」と「ケチャップ」のハーフ&ハーフを試してみた!
左側が「特製タコソース」!
右側が「ケチャップ」!
暴力的な量の野菜、ミート、チーズ。どれもが絶妙なバランスで成り立っており、その凶暴な見た目とは裏腹に歴史と職人技を感じさせるのが本当に凄い。
ライスも少し独特で、レタスやミートと妙にマッチするのだ。
これぞ沖縄発祥の食べ物「タコライス」の王道!
タコライスは今や全国区となり、オシャレなカフェの定番メニューとなっているが、やはりこのスタイルでガッツリと食べるのが最高である。
是非、キングタコスの金武本店で、タコライスの歴史を感じてみて欲しい。