ミョンドンの真ん中で食べるジャージャー麺
日本独自の中華料理があるように、韓国にも韓国独自の中華料理がある。
ここ「香港飯店0410PLUS+」(홍콩반점 0410PLUS+ 以下、香港飯店0410)は、韓国中華の代表メニューであるジャージャー麺(짜장면)などを楽しむことのできるチェーン店だ。(韓国ではチャジャンミョン、ジャジャンミョンと呼ばれるが、ここではジャージャー麺と記す)
その1号店は、ソウルのミョンドン(明洞)にあるミョンドン店だ。
多くの人が行き交うソウル随一の繁華街、ミョンドン。
その中に、香港飯店0410がある。
派手な看板の飲食店の多いミョンドンに馴染むかのように、真っ赤な看板が鮮烈だ。
香港飯店0410 PLUS+の看板。
店舗は2階にあり、入口はこちら。
入口脇にあるこの写真の人物は、創業者で料理研究家のペク・ジョンウォン氏。
韓国にはペク氏がプロデュースし、成功をおさめたチェーン店のブランドがいくつもあるが、香港食堂0410もそのうちのひとつだ。
もう片方には香港食堂0410の名物、ジャージャー麺が。
ジャージャー麺は6,000ウォンだ。お手頃価格なのが嬉しい。
肉が載ったジャージャー麺もあるようだ。
では階段を上って…
入店してみよう。
お手軽に楽しめる韓国式中華料理のお店
香港飯店0410は2006年8月、ペク・ジョンウォン氏のプロデュースによって、ソウルのノニョンドン(論峴洞)にて1号店がオープンした。
オープン当初はジャージャー麺はまだ無く、ちゃんぽんの専門店だったという。
ジャージャー麺の専門店としては、香港飯店ではなくマカオ飯店という名前のブランドで、別にあったという。
しかし当初の業績が良くなかったことから、マカオ飯店で提供していたジャージャー麺を香港飯店で提供するようにした。それが、香港飯店0410PLUS+で、1号店はミョンドン店である。
香港飯店0410は2023年12月現在、韓国国内に230店舗、日本国内に6店舗で運営されている。
香港飯店0410 ミョンドン店の店内の様子。
赤と黒をテーマにあしらわれたビビッドな雰囲気だ。
オーダーは先払い制なので、ジャージャー麺をオーダー!
ジャージャー麺のバリエーションや、ジャージャー麺以外の麺類、餃子などもラインナップしている。
お漬物や調味料のコーナーはセルフとなっている。
ジャージャー麺にはこれが定番。
韓国たくあんことタンムジ(단무지)と、生玉ねぎ。
ジャージャー麺はよく混ぜて!そして味変が美味しい
そして運ばれてきた、香港飯店0410PLUS+ ミョンドン本店のジャージャー麺!
実物は写真よりも黒い印象だ。
ジャージャー麺のルーツは中国にある。
中国語で「炸醤麺」と書かれるこの食べ物は山東省の家庭料理をルーツとし、中国のほぼ全土で食べられるメジャーな中華料理のひとつだ。
韓国のジャージャー麺は、中国の炸醤麺で使うテンメンジャンは使わず、その変わりにチュンジャン(春醤)と呼ばれる黒味噌にカラメルを加えたものをベースにするため、黒い見た目となっている。
器にプリントされた香港飯店0410PLUS+のロゴ。
麺は中太ストレートだ。リフトアップさせると、重さを感じる。
とにかく混ぜる、混ぜる!
餡を麺全体に行き渡らせることがジャージャー麺の食べ方。
これは本国中国も、日本の盛岡じゃじゃ麺も同じである。
何もしていないベーシックな状態では、味付けは薄め。
やや甘い感じで、正直、パンチが足りない。
ここに、酢、唐辛子、黒酢などの味変ツールを使うと… 激変!!
別物へと変化し、ジャージャー麺の美味しさが一気に頭角を現してくる。
ここに、さきほどのタンムジ(단무지)と、生玉ねぎを良いタイミングで投入することで、口の中がリセットされ、飽きずに最後まで食べることができる。
ペクさんプロデュースの、香港飯店0410PLUS+で食べる、ジャージャー麺。
簡単ながらも、自分の好みにカスタマイズできる味で、奥の深いものであった。
ちなみに0410とはペクさんの携帯電話の番号とのことだ。