元祖辛麺屋 桝元 本店

「辛麺」発祥の地

唐辛子とニンニクをビシっと効かせたラーメン「辛麺」
その発祥の地は、宮崎県の延岡市にある「元祖辛麺屋 桝元」だ。
辛麺発祥の地であり、桝元の本店は延岡市本町にある。

桝元 本店は、19時オープン。
夜のみの営業だ。

居酒屋がいくつもあるようなエリアの中に、桝元がある。
このエリアでは、飲んだ後に辛麺で〆るというカルチャーがあるという。だから、営業時間も夜だけなのだ。

他店は赤い看板に「元祖辛麺屋 桝元」と書いてあるのだが、本店のみはシンプルに「桝元」とだけ書かれた看板が掲げられており、本店らしさを演出してくれている。

ここが辛麺発祥の地だという。

それでは入店してみよう。

飲んだ後にスパイシーな辛麺で〆る延岡のカルチャー

辛麺屋 桝元は、株式会社桝元によって運営されているラーメンチェーン店だ。
そのルーツは1987年頃、延岡の小料理店で考案されたラーメンに行き着く。
延岡の繁華街で飲のだ後、最後に食べる辛麺が美味しいと評判になり、いつしかお店は辛麺専門店の「桝元」となった。

桝元は暖簾分けを行って延岡市内に店舗を増やしていくが、90年代末から経営状況が厳しくなる。
2003年になり、現代表の長曽我部隆幸氏によって桝元 昭和店が買収されるのを皮切りに、桝元は経営の立て直しと、ブランド再建が行われた。
やがて長曽我部氏はそれまで行っていたナイトクラブ事業から桝元の経営に本腰を移し、社名も株式会社桝元へと変更。中央通店、愛宕店と、新ブランドの桝元を次々とオープンさせていった。

飲み屋街にある夜の店だった桝元は、ロードサイドにある明るいラーメン店へと変貌し、広く人気を獲得すると、県外へも出店を拡大。
2022年12月現在、九州に45店舗、関東に10店舗、大阪に1店舗で運営されている。

そしてこの本店は、株式会社桝元が新ブランドとして辛麺屋 桝元を展開させている間も、元々の運営母体により「辛麺 桝元 本町店」として運営されてきた店舗である。ここは1987年に創業者である故・原田武明・延子氏によって創業されたお店で、辛麺発祥の地だ。
しかし、この桝元 本町店は2020年1月に閉店し、2020年6月に現・桝元を運営する株式会社桝元によって「辛麺屋桝元 本店」として再オープンした。

そして元々の桝元の運営は創業者の娘である藤田紀佳氏を代表とし、新たに「辛麺本舗 さやか」として店舗展開。ルーツの味を守り続けている。

桝元 本店の店内。カウンター席を中心に、テーブル席も用意されている。

桝元 本店のメニュー表。

本体は「元祖」「トマト」「みそ」の3種類で、それぞれに辛さやサイズがチョイスできる。
また、トッピング、サイドメニューも充実している。

今回は「元祖 3辛 レギュラーサイズ」でオーダー!

なお、麺は「こんにゃく麺」「中華麺」「ちぢれ麺」「うどん麺」から選べる。
今回は「こんにゃく麺」を選択!

替玉でもそれぞれの麺をセレクトできる。

全国に拡がる桝元。宮崎県、福岡県、大分県に多いようだ。

辛麺屋 桝元公認ソング「頂!桝元」のポスターが貼られている。

 

お手拭きは桝元のシグネチャーモデルだ。

赤くて辛いスープにニンニクゴロゴロ。そのインスパイア元はまさかのあそこ!?

しばらくして運ばれてきた「元祖辛麺 3辛 レギュラーサイズ」!

いかにも辛そうなルックスに心が躍る。

赤いスープに溶き卵ニラニンニクが浮く。

しかしこの見た目、どこかで見たことがあるような…?

ひょっとして…

川崎のソウルフード「元祖ニュータンタンメン本舗」

そう、元祖ニュータンタンメン本舗に似ている。

これは、創業者である原田延子氏が、延岡で小料理店を開く前には神奈川県川崎市の在住だった。そこで食べた辛い担々麺の味が忘れられず、夫の原田武明と共に、川崎で食べた辛い担々麺の味をベースに試行錯誤を重ねてたどり着いたものだという。
つまり、本当の意味でのインスパイアだ。

川崎の辛い担々麺といえば、間違いなく元祖ニュータンタンメン本舗 イソゲンのものだろう。筆者も慣れ親しんだ川崎の担々麺の、遠い親戚のような味に、まさか延岡で出会えるとは思ってもいなかった。

この赤いスープに、食欲をそそられる。

桝元のもうひとつの特徴は、このコンニャク麺ではないだろうか。
透明でボソボソとしたコンニャク麺は、中華麺と違い、食べても胃が重くならない。
なるほど、飲んだ後の一杯として、理にかなっている。

そして唐辛子を効かせた辛いスープと、そこに浮く溶き卵とニラ、そしてゴロゴロと転がるニンニクが、味に深い奥行きを感じさせてくれる。
食べているうちにじんわりと汗が出る。
最高の辛さは30辛まで用意されているが、31辛以上もあるという。ほぼ真っ赤なスープになるのではないだろうか。

桝元 本店は、歴史ある旧・桝元 本町店の伝統を受け継ぎ、今でも夜しか開業しない。
ロードサイドやフードコートにある辛麺屋 桝元とは明らかに異なるオーラを醸し出している。

辛麺 発祥の地、延岡のソウルフードとして、「桝元」を食べてみてほしい。
そして、ルーツ系である「さやか」へも。

元祖辛麺屋 桝元 本店の地図

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