川崎のソウルフード
神奈川県の川崎市と横浜市を中心に展開する、タンタンメンを中心にしたチェーン店「元祖ニュータンタンメン本舗」。
その本店である京町店は、川崎市川崎区京町にある。
元祖ニュータンタンメン本舗の長い歴史
元祖ニュータンタンメン本舗は、1963年にここ京町店を1号店として創業した。
創業者は五十嵐源吉氏。創業者の名前にちなんで、イソゲン(五十源)とも呼ばれている。
タンタンメンは全国に様々なスタイルのものがあるが、溶き卵を流し、胡麻を使わないユニークなスタイルは、創業者の五十嵐源吉氏の試行錯誤により生まれた物だ。
2017年5月現在、神奈川県を中心に34店舗展開している。
遠く長野県の上田や仙台にも店舗があるところがユニークだ。
ここ京町店は2009年8月に建物が建て替わり、リニューアルオープンしている。
リニューアル前はこのような建物だった。
大きく書かれた「中華 焼肉」。その名の通り、中華料理と焼肉のハイブリッドである。川崎南部に多いスタイルだ。
もちろんリニューアルした今も、中華料理と焼肉のハイブリッドスタイルは踏襲されている。
これは京町店と他何店舗かのみの地域的な特徴で、元祖ニュータンタンメン本舗の特徴というわけではない。(ほとんどの店舗は中華のみである)
まさにレストランといった雰囲気の明るい店内
元祖ニュータンタンメン本舗 京町店の店内。明るく綺麗な雰囲気だ。
厨房の様子。
元祖ニュータンタンメン本舗 京町店のメニュー。代表メニューであるタンタンメンはもちろん、様々な麺類がラインナップされている。また、辛さやトッピングも選ぶことが出来る。
ご飯物や一品料理など、幅広いラインナップを揃えているのが本店である京町店の特徴だ。
そして上述した通り、焼肉メニューもラインナップ。こちらは、鉄板付きのテーブルで焼いて食べる。
真っ赤なタンタンメン!
運ばれてきたのは、「タンタンメン」!
トウガラシで真っ赤になったスープのビジュアルと、巨大なレンゲに圧倒される。
実は、見た目ほど辛くないのが特徴だ。こう見えて、味仙の台湾ラーメンの方が断然辛いのである。
スープの出汁は牛骨だ。
コクのあるスープと、ニンニク、溶き卵。このバランスが絶妙である。
それにしてもレンゲが大きい。
麺は太麺。ガッツいて食べる、という表現が合う。
タンタンメンのもう一つの特徴は、スープの底に沈んだ大量のニンニク達!
何個分くらい入っているだろう? とにかくニンニクだらけのスープだ。
このスープのコク、唐辛子、溶き卵、ニンニク。これらが絶妙なバランスの元渾然一体となって、元祖ニュータンタンメン本舗のタンタンメンを形成している。
川崎の地に生まれて50年以上。高度経済成長を支えた京浜工業地帯の真ん中で、労働者達の力強いスタミナ源として長年愛されてきた元祖ニュータンタンメン本舗。
ボリュームのある麺と、ゴロゴロ転がるニンニクでスタミナを付け、パンチのある唐辛子で汗を流す。そして時には焼肉を焼き、ビールと一緒に流し込む。
まさに川崎を代表するソウルフードだ。