「シウマイ」、それは横浜のソウルフード
黄色いパッケージの「シウマイ弁当」、食べたことがある人も多いのではないだろうか。
横浜発の弁当として長らく愛されているシウマイ弁当を生産するのは、崎陽軒だ。
崎陽軒は横浜駅東口に本店を構え、そこには崎陽軒がプロデュースする本格派中国料理レストラン「嘉宮」が入店している。
駅を出てすぐにある崎陽軒の本店。まずその存在感に驚く。
崎陽軒は、1908年に横浜駅(現・桜木町駅)にて牛乳やサイダーの販売許可を得て出店したことをルーツとする。
崎陽軒という名前は、創業者である久保久行氏が長崎出身ということで、長崎の漢文風の別称である「崎陽」を使用したのだという。
崎陽軒の名を広めた「シウマイ」は、ホタテ貝柱を使用したオリジナルのもので、1928年に発売されたものだ。このホタテ貝柱は北海道の猿払村産が使用されている。
そして1954年には「シウマイ弁当」、1967年には「真空パック」が発売され、以降ロングセラーとなっている。
この崎陽軒本店は、株式会社崎陽軒では「ヨコハマジャスト3号館」とも呼ばれ、横浜駅東口にて1996年に竣工したものだ。
その威風堂々とした存在感は、まさに本店に相応しい。
重厚な雰囲気を持つ崎陽軒の本店
入口には「崎陽軒 本店」の看板が存在感を放っている。
崎陽軒ショップと中国料理の他には、イタリア料理、ビアレストラン、ティーサロンまでが入店し、さらには結婚式の披露宴会場まであるというのだから、まさに崎陽軒のフラッグシップビルだ。
もちろん、時代を超える定番「シウマイ弁当」もしっかり販売されている。
1階のティーサロンは吹き抜けとなっている。
このビルの地下、つまり横浜駅地下街ポルタには崎陽軒の中華食堂があり、そこではリーズナブルに崎陽軒の中華料理を食べることが出来るが、今回は崎陽軒のフラグシップ広東料理レストランである嘉宮に入ることにした。
崎陽軒のフラッグシップレストラン「嘉宮」
ここが嘉宮の入り口。重厚で高級感のある佇まいだ。
嘉宮の様子。カジュアルといった趣ではなく、しっとりとした落ち着いた場所である。
嘉宮のグランドメニュー。
広東料理を中心に、中国料理のフルラインナップが揃えられている。
ここは「崎陽軒の特製シウマイ」をオーダー。
巨大化したスペシャルな「シウマイ」が、絶品
そして届けられたのは「崎陽軒の特製シウマイ」!
レストラン 嘉宮のために作られたこのシウマイは、普通のシウマイ弁当のものと比較して、倍くらいの大きさがある。
そして何よりも作りたてのジューシーさが楽しめることが、崎陽軒のレストランならではだ。
崎陽軒のあの美味しさは冷めたシウマイ弁当でも十分楽しめるが、作りたてで、しかも巨大ともなると、それは何倍にもなる。
横浜と共に歴史を刻み続ける崎陽軒。
威信を賭けた本店ビルにある、崎陽軒が考える最上の中華料理店(広東料理)のシウマイ。
このシウマイを食べた後だと、普段何気なく食べているシウマイ弁当を新たな感覚で食べることが出来そうな気がする。