静岡東部の餃子チェーン店
静岡県の東部を中心に中華料理店としてチェーン展開する「餃子の一番亭」。
その1号店は、JR三島駅前にあるその名も「三島駅前店」だ。
JR三島駅。ロータリーを出て右手に少し歩くと…
すぐにある餃子の一番亭 三島駅前店!
その名の通り、三島の駅前にある!
レトロ風味な看板が、味への期待を高めてくれる。
実に半世紀以上の歴史が!
餃子の一番亭のルーツは、1951年に三島で創業した「大炬燵」という名前のトラック向けの食堂だ。
戦後の復興で数多くのトラックが行き交った時代。大炬燵はトラックの運転手を応援すべく、24時間営業食堂だった。
それは創業者である西原貞夫氏がシベリア抑留生活で餓えと寒さを体験したからこそ、温かい食事を大切にしたのだろう。
そして1968年、一番亭が三島駅前にオープンする。
当初は「札幌らーめんの一番亭」という名前でスタートした。
これが現在に至る一番亭となっている。
2020年11月現在、静岡県を中心に11店舗で営業されている。
外の看板も餃子定食が推しとなっていた。
一番亭 三島駅前店のフロアはこぢんまりとしている。
1階席はカウンター席で、2階席はテーブル席となっている。
一番亭 三島駅前店のグランドメニュー。
表紙には「創業の店」の文字があり、一番亭のヒストリーが書かれている。
店名である「一番亭」は、この三島駅前店の住所が「一番町」であることに由来している。
1ページ目は餃子から。餃子の店ということで餃子推しとなっている。
餃子についても一番亭独自のこだわりがたくさんある。
一番亭の仕込み工場では、毎日、早朝2時半頃から、餃子の具を作り始めます。
これは、365日、休みなしです。新鮮な餃子をお届けしたい、そんな気持から10年間変わらずに作り続けてます。
もちろん、冷凍なんかしてません。
冷凍したら、野菜のシャキシャキ感が全くなくなってしまうからです。
皮は自家製
そして、餃子の皮も自家製なんですよ!
餃子の皮って、丸くカットするので、どうして もロスが出てしまいます。
普通の類屋さんでは、それを通に混ぜたりするようですが、一番亭では、品質が悪くなってしまうので、それをしていません。
皮のモチモチの食感を生かすために、ほんとうに贅沢なつくりかたをしているんです。
そして、材料も最上級の粉、使ってます。
自分のところで作ってますから、いくら、いい粉を使っても原価のアップなんてたいしたことないからです。
手で握ってます
機械で握ると、どうしても合わせ目のところが固くなってしまいます。
それを防ぐため、一番亭では、どの店でも、餃子を手で振っています。
ほんとに、非効率ですよねぇ。
でも、それがおいしさをお届けするために絶対に必要なこと、とずっと変えてないんです。
だから、餃子のこと、ほめられると、とっても嬉しいんです。
見えないところでの、努力(なんていうと大げさですが)を認められたみたいで…
また、配布されていたパンフレットによれど、具材は毎朝三島青果市場で直接仕入れた新鮮な野菜を使い、皮は日清製粉の特ナンバーワン小麦粉を使用、水は日本三大清流の一つである柿田川を水源としたものを使用し、塩は駿河湾深層水の海水から作るなど、何から何まで静岡の食材で作られているというこだわりようだ。
本日は「ぎょうざ定食」をオーダー!
他にも定食を中心にさまざまなものがラインナップ。
唐揚げ定食の唐揚げは、静岡唐揚協会公認だという。
中伊豆ワイナリーの赤ワインを隠し味にしたという一番亭の唐揚げ、これも食べてみたい。
麺のバリエーションが豊富なのも面白い。
元「札幌らーめん一番亭」だけあって、味噌ラーメンの味噌には北海道の「紅一点」を使用しているという。
ソフトさに包み込まれるような餃子が絶品
しばらくして運ばれてきた「ぎょうざ定食」!
ライスとスープ、そして焼き餃子が10個という定食だ。
餃子は焼き具合もソフトめ。
口に入れると皮の食感がソフトでしなやかだ。
これはまさに自分好み!
中の餡は野菜が中心で、さっぱりとした味付け。
でも旨味が口の中にちゃんと残る。
重くないので、どれだけでも食べてしまいそうになるような餃子だった。
スープはビシッとした味付けで、10個の餃子で少し脂っこくなった口の中を〆てくれる頼もしい存在だ。
静岡の餃子シーン。
西は浜松餃子、チェーン店だと五味八珍あたりが人気で、東はこの一番亭だろうか。
どちらも絶品の餃子を出してくれる。
そのこだわりの味は、一度食べたら病みつきになること間違いなしだ。