日本のローカルハンバーグの真打ち、静岡の「さわやか」
静岡にあり、静岡にしかない食べ物のうちのひとつに、「さわやか」のハンバーグがある。
今や首都圏から高速道路を使ってでもさわやかのハンバーグを食べに行きたいという人が多いほど、静岡のローカルハンバーグとして確固たる地位を築いている。
「炭焼きレストラン さわやか」の1号店は、静岡県の菊川市にある「菊川本店」だ。
東名菊川インターを降りてすぐの所、県道37号線沿いに現れるさわやかこそが、菊川本店だ。
さわやかは1977年、静岡県菊川市に「コーヒーショップさわやか 菊川本店」として、オープンしたのがその始まりだ。
その名の通り喫茶店としてのスタートであったが、当初から「牛肉100%炭焼きハンバーグ」が提供されていた。
このハンバーグが美味しいと評判を呼び、1989年には「炭焼きレストランさわやか」に店名変更。
ハンバーグをメインに据えたメニュー構成もこの時からである。
この菊川本店は、2006年に移転・新築されたもので、建物自体は新しい。
静岡から出ないのは、味へのこだわりのため
2021年12月現在、さわやかは、静岡県下のみ34店舗を展開している。
なぜ静岡県内限定なのか?という理由には、わやか独自のこだわりがある。
袋井市にある本社工場で加工された肉の原料は、フレッシュさを保つために、消費するまでのタイムリミットを独自に設定している。それが、静岡県内での移動距離がギリギリだから、というものである。
あの肉の味を出すには、加工してから消費するまで厳格な保存と時間管理が必要ということだ。
つまり、さわやかのハンバーグを食べようと思ったら、静岡県に行くしかないのである。
菊川本店の店内の様子。
木のぬくもりを感じさせる素朴な内装だ。
さわやかのグランドメニュー。
最初のページはドリンクやサラダなどから始まるが…
出た!炭焼きハンバーグ!
炭焼きハンバーグには250gの「げんこつハンバーグ」と、200gの「おにぎりハンバーグ」とがある。
今回は「げんこつハンバーグ」をオーダー!
ハンバーグのソースは2種類、「オニオンソース」と「デミグラスソース」がある。
今回は「オニオンソース」をオーダー。
ステーキやチーズハンバーグなどのバリエーション、ハンバーグとステーキのコンビなども揃っている。
ドリア、ビーフシチュー、雑炊などのメニューも揃っている。
今回は「特製ミートドリア」をオーダー!
お手拭きはさわやかのシグネチャーモデルだ。
次亜塩素酸水までさわやかブランドである。
コーヒー用のシュガーですらさわやかのシグネチャーモデルである。
肉汁あふれだすハンバーグ!
テーブルに運ばれてきたハンバーグは、目の前でフィニッシュされる。
その様子を追ってみた。
最初はボールのような形をしている。
この時点では、中身はまだレア。
この形がまるで「げんこつ」のようだから、げんこつハンバーグと名付けられた。
まず、真ん中からザクッと分割される。
それぞれの内側がプレートを押さえつけられる!
さらにジューっと!
内側のレアな部分に火が通った状態。
ソース(オニオンソースをオーダー)がかけられる。
完成~!
このボリューム感!これぞさわやかのげんこつハンバーグだ。
中はまだほんのり赤いけど、外はしっかり焼けているので、外と中で異なる食感が楽しい。
噛むと適度な歯応えがあり、炭焼きならではの肉の旨味をじんわりと感じることができる。
テーブルに用意されたハバネロソースが、げんこつハンバーグにベストマッチ!
味変ツールとして使うと良い結果になる。
ミルで用意されたブラックペッパーとピンク色のソルト。
肉本来の味を感じたければ、ブラックペッパーとソルトで味付けするのがおすすめだ。
さわやかのドリアがまた素晴らしい
そして今回、ライスの代わりにオーダーしたのがこれ「特製ミートドリア」!
さわやかでドリアをオーダーするのは初めてだったのだが…さて…
スプーンで掬うと、中にギッシリと具材が入っていることに驚く。
ドリアってこんなにも濃厚で、濃密な食べ物だったのか!
サイゼリヤのミラノ風ドリアの倍する価格だが、それ以上の中身があるのがさわやかのミートドリア。
ハンバーグのセットにライス…の代わりに、「ミートドリア」をオススメしたい。
さわやか…それは、鮮度保持のため工場からは静岡県内の店舗までしか運ばない。そんなこだわりが生み出した、人気ローカルチェーン店。
東京に近い御殿場インター店などは週末になると6時間待ちになることもあるという。
それでも頑なにスタイルを変えない頑固さが、確固たる人気を不動の物にする。
このグローバルな時代において、さわやかはたくさんのヒントを教えてくれる。
さわやかキャンディでフィニッシュ。
口臭がさわやかだ。