函館でやきとり弁当といえば?
函館に、やりとりが名物のコンビニエンスストアがある。
その名前は「ハセガワストア」。
その1号店は、函館市中道にある中道店だ。
「やきとり弁当」と書かれた大きな弁当箱がアバンギャルドなここ「ハセガワストア」は、函館ローカルのコンビニエンスストアである。
ハセガワストアの歴史
創業は1958年。この中道店である。
当初は普通の商店だったが、1978年のある日。創業者である長谷川文夫氏がレジを打っていたところ、お客さんから「お弁当ないの?」と言われ、横で売っていた焼き鳥とおにぎりを組み合わせて即席で作った「やきとり弁当」。
やがてそれが大人気となり、1978年以来ハセガワストアでは「やきとり弁当」が看板メニューとなった。
今では函館を代表するB級グルメとなっている。
2018年8月現在、函館と函館近郊において14店舗で運営されている。
この中道店は五稜郭から北に1.5kmほどの所にある。車で行くのが便利だ。
入店すると、大きな厨房が現れる。そう、ここでやきとり弁当を作っているのだ。
物凄いペースで注文が入り、物凄いペースでガンガン調理されている。
時折火柱が上がり、激しく焼かれるやきとり。見ているだけで最高だ。
厨房の前には調理済みのやきとりなどが多数並べられている。
やきとりは注文を受けてから調理するので、少々時間がかかる。
ハセガワストアのメニュー。
基本はやきとり弁当である。
やきとり弁当の注文方法が掲示されている。
メニューは自分で記入する。
やきとり弁当の味は「たれ」「塩」「塩だれ」「旨辛」の4種類がある。
それぞれ、ハセガワストアの工夫が凝らされたものだという。
実は、やきとり弁当は「鶏」ではない
あ、ここで皆さんに大事なお知らせです。
さっきからやきとり、やきとり、と書いてる手前、嘘だと思われるかも知れないが、これ、豚肉です。
北海道の道南地区では昔から伝統的に、「やきとり」と言えば「豚肉」の事を指す。
それは、道南地区は養豚場が多く、鶏よりも豚が安価に手に入ったことも理由の一つだろうけど、ともかく、函館では「やきとり」と言えば「豚肉」なのである。
そんな豚肉は函館では単に「精肉」とも言われていることも多い。
ハセガワストアオリジナルの「やきとり弁当Tシャツ」も売られている!
こちらは「やきとり弁当箱」とクリアファイル。
やきとり弁当の厨房の周りは、人が絶えない。そう、みんながこれを求めに来ているのだ。
ハセガワストアはコンビニというが、とにかくお総菜のコーナーが大充実。
やきとりとお総菜がメインで、コンビニらしい商品棚はほんのオマケのような独特の店内バランスなのである。
さて、やきとり弁当が出来上がったとのことなので、レジに持って行って精算だ。
イートインスペースは充実のGLAY空間
中道店はイートインスペースが充実しているので、ここで食べてみよう。
イートインというより、むしろレストラン一つ分くらいの広さがある。
そしてここにもGLAYだ!
さらにGLAY!
もう一つGLAY!!
もっとGLAY、GLAY、GLAY!!!
さらにもっとGLA… いやテツ&トモだ!!
函館らしく、GLAYが函館を応援し、函館がGLAYを応援する。ラッキーピエロでも目撃したそんな図式は、ここハセガワストアでも同様であった。
GLAYに見守られながら、俺たちはやきとり弁当を食していくのである。
これぞ函館のソウルフード「やきとり弁当」!
これがハセガワストア謹製「やきとり弁当」だ。
何も知らない人は、まさかこれが豚肉だとは思わないだろう。だって「とり」って書いてあるし…
ふたを開けるとこんな感じ。
ご飯の上に海苔が乗っており、その上に「やきとり」が3本鎮座している。
今回は「たれ」でオーダーした。
弁当箱にある「秘伝のかくし味 はこだてワイン」とは、はこだてワインを霧吹きで吹きかけてフィニッシュするという隠し味である。
どう見ても豚肉である。
食べ方は自由だが、一つ流儀がある。
それは、
- 弁当から3本の串だけを容器のふちにある溝に合わせ、少し外に出すように移動させる
- 弁当箱を閉じる
- 串を引っこ抜く
- ふたを開けて、紅ショウガをご飯に乗せる
- 海苔の上に乗ったやきとりと、海苔、ご飯を一緒に食べる
というものである。
串の意味は無くなってしまうが、タレがご飯にじんわりとしみ込み、丼物のようにスピーディに食べることができるという、やきとり弁当の正当な食べ方だ。(そのために容器に溝が入ってる)
この豚肉がまた柔らかく、脂の甘みをじっくりと味わうことが出来るもので、あっという間に食べてしまった。
そして意外にもこの海苔が海鮮風味溢れるもので、さすが北海道の味といった感じである。
函館ローカルグルメをラッキーピエロと共に二分するハセガワストア。偶然の産物であるやきとり弁当、実は豚肉、という所も含めて、まさに名物。函館に行った際には是非とも食べたいご当地の味である。