びっくりドンキーの歴史は札幌から始まった
びっくりドンキー。その名前のインパクトと語感の良さが好きである。
もともとは、盛岡のハンバーグレストラン「ベル」をルーツとしており、札幌の地で新たに創業したハンバーグレストランが「びっくりドンキー」だ。
その1号店は、札幌市西区にある「西野店」である。
赤い看板が目を引く冬の札幌で、びっくりドンキーの1号店に訪問する。
以前は24時間営業だったようだが、今は午前3時までの営業となっている。
24時間営業でないにせよ、午前3時までの営業とはかなり長い。
DONKEY HUMBERG RESTAURANTと書かれた壁。他店ではあまり見ない表現かも知れない。
そしてSince 1981とある。
しかしながら、実は1980年に別の店名でオープンしている。その店名は「ドナルドダック 西野店」。
しかしながら諸事情で改名し、「ドナルド」と改名した後、1986年に改めて「びっくりドンキー」と改名された。
バラック小屋のような外装の多い一般的なびっくりドンキーの店舗とは違い、レストラン然とした佇まいだ。
びっくりドンキーのルーツは、盛岡で運営されていた「ハンバーグレストラン ベル」という店である。
ハンバーグレストラン ベルは1968年に創業された店で、当初はハンバーガーを提供していたが、後にハンバーグに注力した。そこで考え出されたのが「ディッシュ」というスタイルで、これが今のびっくりドンキーに引き継がれているのである。
びっくりドンキーの店舗が全国に広がった今でも盛岡のベルは1店舗だけ残されて運営されおり、びっくりドンキーのルーツとして愛されている。
その後、1980年に札幌で新たにオープンしたハンバーグレストラン「ドナルドダック」が「びっくりドンキー」となり、それが1号店である西野店だ。
びっくりドンキーという名前の由来は、創業者である庄司昭夫氏によっって、のろまでもたくましく育って欲しいという意味が込められ、のろまなロバの名前から付けられているのだとか。
2019年10月現在、全国に331店舗で運営されている。
恥じることはないよ
その
小さなあなたの店に
人の心の美しさを
一杯に満たそうよ
これは1950年代の「商業界」主宰である岡田徹氏の言葉であり、ルーツ店のベルはもちろん、どのびっくりドンキーにも掲げられている一文だ。
ハンバーグの上にチーズ!?
オーダーして運ばれてきたのは「チーズバーグステーキ」。
その名の通り、ハンバーグの上にチーズがトッピングされた逸品である。
びっくりドンキーのハンバーグは柔らかく、ナイフやフォークは使わず箸で食べるのが特徴だ。
もちろんこのハンバーグも箸で食べる。
肉汁がしたたるハンバーグと、少し和風の味付けがなされたハンバーグは、まさにびっくりドンキーの味そのものである。
盛岡のベル時代から半世紀以上続く、伝統のハンバーグ。
全国で300店舗を超えるチェーン店になったびっくりドンキー。
その1号店で食べるハンバーグはまた格別だった。