キャピタル東洋亭 本店

「京の百年洋食」の本店

歴史ある京都の町で、歴史ある洋食屋の代表格といえば、ここだろう。
「キャピタル東洋亭」。その1号店であり本店は、京都・北山にある。

地下鉄烏丸線の北山駅からすぐ。京都府立植物園近くにあるここが、キャピタル東洋亭の本店だ。

1897年創業の本店であることを主張するプレート。

建物の前にはガーデンがある。

まさしく〝本店〟

“TOUYOUTEI” opened on May 1st in 1897 as the first European Style restaurant in Kyoto. At that time,the stove was buit of bricks, and firing of the old oven early in the morning was a signal to open the store.
To comply with the founder, Ginjiro Takahashi’s request, we have kept the spirit of this old restaurant as it was established a hundred years ago. We hope to proviode you with the warmest service possible.
Thank you.

「東洋亭」は、1897年5月1日に京都初のヨーロピアンスタイルレストランとしてオープンしました。当時、ストーブはレンガ造りで、早朝に古いオーブンに火を入れることが開店の合図でした。
創業者である高橋銀次郎の要望で、100年前に創業したこの古いお店の精神を守り続けています。可能な限り温かいサービスを提供したいと考えています。
ありがとう。

外に設置されているメニューサンプル。

全てのランチにトマトサラダが付いてくる…という。

それでは入店してみよう。

100年の歴史と、食へのこだわり

キャピタル東洋亭のルーツとなったのは、創業者である高橋銀次郎氏が1897年に京都の河原町で開業した「東洋亭ホテル」に始まる。
ここで提供されていた洋食が人気となり、新たに3階建ての洋食店を開業し、さらに繁栄したという。
1940年、木屋町三条に営業店舗を移転する。

そして1966、ついに「キャピタル東洋亭」として北山の地に1号店である本店がオープン。
それがこの建物だ。
1994年に京都高島屋に「グリルキャピタル東洋亭」という名で店舗を設けてからは、京都・大阪に数店舗を出店する。
この本店は1999年に火災に遭うが、建物自体は形を残し、内装をリニューアルして、カジュアルな雰囲気で営業再開したものだ。

2022年2月現在、京乃百年洋食がコンセプトの店舗は、京都と大阪で8店舗で運営されている。

店内は広く、カウンターなどが置かれて賑やかな雰囲気だ。

オリジナルのショートケーキやミルクレープがスタンバイ。

キャピタル東洋亭名物といえばこれ「百年プリン」

持ち帰り用に、ソースやドレッシング、スープなども販売されている。

モンドセレクション受賞の賞状も置かれていた。

キャピタル東洋亭で提供されるトマトサラダ用のトマト。
時期に応じて様々な産地のものを取り寄せている。

厨房の奥に鎮座するピザ用の石窯。

グリルといえばハンバーグ!

キャピタル東洋亭 本店のグランドメニュー。
やはり推しはハンバーグだ。

人気No.1という「百年洋食ハンバーグステーキ」
今回はこれをオーダー!

ランチ時のセットバリエーション。
どのセットにもまるごとトマトサラダは付いてくる。

ミラノ風ピザやスペシャリテなど、イタリアンメニューも充実している。

まさに「ごちそう」なメニューの数々…

この「百年プリン」もオーダー!

京の百年を感じる、芳醇なグリルハンバーグ!

最初に運ばれてきたのは、「まるごとトマトサラダ」

冷えたトマトがツナサラダの上に載せられたもので、ナイフとフォークを使ってサクッと食べる。
トマトの甘みはもちろんながら、トマトドレッシングとの相性が絶妙な逸品だ。

次にアツアツのバケットが運ばれてきたと思ったら…

ついに真打ち登場!

キャピタル東洋亭の代表メニュー「百年洋食ハンバーグステーキ」

ガルニはシンプルにクレソンとベイクドポテト。

ここにナイフを突き刺して…
(なぜかフォークを突き刺しているが、ナイフで!)

中から湯気が吹き出る瞬間。
それは人生のハイライト。

ご本尊が姿を現した!

たっぷり注ぎ込まれたビーフシチューソースの香りが、食欲を猛烈に刺激してくる。

神々しく、美しい姿。

ちょこんと添えられたビーフステーキ。

ナイフを入れると、中から溢れ出してくる肉汁。
手ごねの粗挽き牛肉らしい、美味さたっぷりの肉汁がたまらない。

そして、しっかりとした噛み応え。
一切れずつじっくりと味わってたべているうちに、京都で100年の歴史そのものを食べている気分になれる。

食後には「百年プリン」

昔ながらの製法で作られているという百年プリン。
驚くほどの卵とミルクの濃厚さがあり、硬めの食感が楽しめる。

キャピタル東洋亭。
古都・京都で100年以上の歴史を紡ぐ洋食店は、その歴史を大切にしながら、今の時代の中に溶け込み、愛される存在になっている。
特に本店には連日多くのファンが訪れ、ランチ時には入店待ちの列が続く。
それでも、ここにしかない歴史と、ここにしかない味が、人々を魅了し続けていた。

キャピタル東洋亭 本店の地図

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