函まるずし 最古店 桔梗店

函館の低価格系ローカル回転寿司

多くの寿司屋やローカル回転寿司チェーンを擁する北の港町、函館。
そんな函館で、地元ユースな回転寿司として人気なのがここ「函まるずし」だ、
その歴史を遡るとブランドの名称変更の連続だが、建屋としてもっとも古いのが桔梗店である。

JR北海道 函館本線 桔梗駅から徒歩すぐ。
国道5号線沿いにあるここが、函まるずし 桔梗店だ。

一皿100円!という看板が低価格を予感させてくれる。

このご時世、一皿100円というだけで大きな価値がある。
もちろん全ての皿が100円というわけではないだろうが。

それでは入店してみよう。

回転寿司の激戦区で勝負し続ける老舗

函まるずしの歴史を辿ると、そのルーツは1894年、「梅の寿司」という屋号で、函館市内で寿司店を創業したところから始まる。
1977年には有限会社 梅の寿司を設立して法人化し、以降は低価格路線を進むことになる。
回転寿司ブームさなかの1987年、新業態である回転寿司に参入。「まわるファミリー寿司 やすけ」として函館市の郊外へ出店したのを皮切りに、社名を「株式会社やすけフーズ」とし、回転寿司チェーン店としての歴史がスタートする。

2002年には「まわるファミリー寿司 やすけ」「ひゃくまるくん」という名前に転換し、100円を中心とした回転寿司店としてブランドとサービスのリニューアルが行われる。
しかし、2008年には原材料の値上げなどが重なり、100円で提供することが難しくなったため、「ひゃくまるくん」「回転寿司すしまる」に名称変更し、100円以外のネタを拡充させる。

2013年になり、「回転寿司すしまる」のいくつかの店舗が「港函館回転寿司すしえもん」へと名称・業態が変更され、リニューアルオープン。
2018年、ガソリンスタンドなどを運営する株式会社アイックスグループとなる。
そして2019年からは「すしまる」「すしえもん」の大半の店舗が、新ブランド「函まるずし」に名称変更し、リニューアルオープン。

このように、「まわるファミリー寿司 やすけ」から始まった回転寿司事業は紆余曲折を辿ったが、現在は「函まるずし」として、回転寿司事業が始まった当初のコンセプト通り低価格回転寿司として、2023年10月現在、グループ店舗は函館市内を中心に8店舗で運営されている。

店内は広々としており、テーブル席も多く用意されている。
もちろんカウンター席もたくさんある。

お勧めの札が下げられている。
北海道の地のネタというよりかは、人気のあるネタが低価格でラインナップしているというアピールされている感じだ。
こんなところから、どちらかと言えば地元ユースの回転寿司という感じがする。

各テーブルにはタッチパネルかせ設置されている。

全てが低価格なのではなく、「グルメ寿司」タブには単価の高いネタがラインナップしている。

ミドルクラスのネタは、1貫で110円というものだったり、165円というものだったりする。

「帆立」、「白つぶ貝」などは、さすが北海道というラインナップだ。
特にホタテが209円なのは安い。

「〆さば」は、普通のものと「金華〆さば」の両方がラインナップ。

サイドメニューには定番の「ザンギ」も。

カルビーの「ポテリコ」というラインナップも珍しい。
北海道の回転寿司の定番、いももちこと「チーズ入りポテトもち」もちゃんとある。

汁物も充実。
今回は「がごめとろろ昆布の吸物」をオーダー!

醤油は函まるずしのオリジナルラベルだ。

新幹線レーンで運ばれてくる寿司たち

函まるずしは、タッチパネルでオーダーしたものが特急レーンで運ばれてくるというシステムだ。

目の前のレールを、寿司を載せた新幹線が走ってくる!

新幹線は2両編成で、どこかのローカル線のような編成だ。

「JR東海承認済」

ここはJR北海道にして欲しいところだ。

北海道新幹線型の回転寿司新幹線は無いのかも知れないが。

こんな感じで、ネタを取る。

リーズナブルでも新鮮な北海道のネタが味わえる

まずは「無頭ぼたん海老」

肉厚なぼたん海老の甘味がしっかりと味わえる。

そして「生サーモン」

生サーモンが209円というのが函まるずしの素晴らしいところ。

これは「本まぐろ大トロ」

サシの入った大トロの旨味がたまらない。

こちらは「てんこ盛り甘えび」

その名の通り甘えびがてんこ盛りになっている。
さらに上からはイクラがトッピングされた、たまらない一品だ。

これを一気に口の中に入れる瞬間、人生は絶頂を迎える

そして「金華〆さば」

金華さばとは、宮城県石巻市の沖にある「金華山」という島の周辺に生息し、回遊しないサバのこと指す。
真さばよりも大きく、脂身の旨味が強いが、後味はすっきりとして食べやすいという性質を持っている。

肉厚で大きなネタの金華〆さば、その強い旨味がダイレクトに口の中に入ってくるようだ。

こちら「カニマヨ軍艦」

こういう低価格マヨネーズ系軍艦を食べると、本当の自分に出会える気がする

来ました!「いくら軍艦」

季節は夏だというのにシーズン外れのいくら。
しかしながらシーズンのいくらと変わらず、プリプリとした弾力を持っており素晴らしい。

「たこ」も食べておきたい!

「姿やりいか」

これは素晴らしい。函館まで来た甲斐を感じさせてくれる逸品だ。

そしてこの日オーダーした汁物「がごめとろろ昆布の吸物」!

がごめ昆布とは北海道の道南産の昆布のこと。つまり函館の地昆布である。
その表面を糸状に切り出したのがとろろ昆布。

昆布独特のヌメリがたまらない、磯を感じる一杯だ。

そんな「函まるずし」
寿司屋として長い歴史を持ちながらも、低価格回転寿司という路線を貫き、数度のブランドリニューアルを乗り越え、この物価高の時代の今なお、低価格の回転寿司として運営されている。
しかもしっかりと北海道クオリティだ。

いわゆるグルメ回転寿司ではないが、訪れることで、函館市民が普段使いする回転寿司のクオリティの高さに満足できるのではないだろうか。

函まるずし 最古店 桔梗店の地図

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