秘密のワードを唱えよう
もしも貴方が、うどんとそば、どちらを食べるか迷ったらどうするだろうか?
さらに、ラーメンも食べたいなんて思ったら、三つ巴である。
そんな迷えるあなたの願望を一度に叶えてくれる秘密のワードがある。
それが、「うそ中」だ。
そのワードが使えるお店こと、「長命うどん」の本店は、愛知県・名古屋市にある。
100年以上の歴史を紡ぐ老舗
長命うどんは、名古屋発祥のうどん・そばチェーン店である。
現在、愛知県・岐阜県に15店舗を展開している。
その創業は1913年。なんと100年以上の歴史のあるうどん・そば店である。
長命という名前は、当時、名古屋の運河にかかる橋「納屋橋」の開通の式典として「橋渡り式」というものがあり、その橋を渡るのは縁起の良い夫婦といことで、そこに選ばれたのが長命うどん創業者の夫婦だったという。その時に、名古屋市長から「長命」の名をもらったことで、「長命うどん」という名前になったのだとか。
長命うどん 本店の中はカウンター席とテーブル席になっている。
厨房の様子。
生麺の持ち帰り用に、食べ方の指南が書かれている。
言葉のミックスで宇宙を生み出そう
壁に掲げられたメニュー。「うどん」「きしめん」「日本そば」「中華そば」「そうめん」まであるのが圧巻である。
ちなみに、「ころ」は冷たいつゆで食べるスタイルで、「湯つき」は湯に入った麺をつけ汁で食べるスタイルである。
メニューはもちろん単品でオーダーすることが出来るが、ここの特徴としてはミックスすることができる点。
「う中」と頼むと「うどん、中華そば」のミックス。「うそ」と頼むと「うどん、そばのミックス」といった具合だ。
小さめの「う中」だと「小う中」となる。初めて聞く人はギョッとする。
なんというキメラだろう。
では、「うそ中」をオーダーしてみよう。
テーブルメニュー。
運ばれてくるまで、物語を読んで気分を盛り上げよう。
衝撃のルックス「うそ中」
来た! これが「うそ中」である。
う「うどん」
そ「そば」
中「中華そば」
のミックスで、「うそ中」だ。
普通にオーダーすると、このように1+1+1で3玉分となり、とてつもないボリュームとなる。
そばパート。
中華そばパート。
うどんパート。
一度に3つの麺を同時に食べることができるのは、日本広しと言えど長命うどんくらいだろう。
鰹系の出汁がビシっと締まっていて、どの麺とも合うのがまた面白い。
そして麺そのものがどれも美味しい。
名古屋100年の歴史は半端ないのであった。