寝屋川発祥の回転寿司チェーン「長次郎」
大阪・京都など関西を中心に、東京にも店舗を持つ回転寿司チェーン「にぎり長次郎」。
その1号店であり本店は、大阪府寝屋川市にある「寝屋川本店」だ。
京阪の寝屋川市駅から徒歩15分。外環状線沿いにある「にぎり長次郎」が本店であり1号店だ。
幹線道路沿いらしく大きな看板があり、すぐに認識できる店構えだ。
にぎり長次郎、激動の歴史
にぎり長次郎は、株式会社フーズネットにより、2001年から始まった回転寿司チェーンのブランドである。
その1号店は、ここ「寝屋川本店」だ。
その後、新規出店や既存の回転寿司店のブランド変更などを行い、2018年8月現在では、大阪・京都を中心に全国に53店舗、姉妹店である「CHOJIRO」が4店舗で運営されている。
株式会社フーズネットの沿革によると、1974年に京都市にて「株式会社河長」を設立し、寿司店「河長」をオープンさせたのがルーツとなる。翌年には回転寿司店を京都市に出店。
1980年には、回転寿司「アトムボーイ」を運営する名古屋の株式会社アトムと、「鉄腕アトム」のキャラクターの使用許諾契約管理会社として株式会社アトムボーイが設立され、翌年1981年には株式会社河長は株式会社アトムに社名を変更し、京都を初めとする関西地区にて回転寿司店であるアトムボーイを展開していく。
業務多角化として1989年に宅配寿司店「都人」を京都市内にオープン。
そして1995年には社名を「株式会社アトム」から「株式会社フーズネット」に変更し、2001年に新規コンセプトの回転寿司ブランドとして「にぎり長次郎」をオープン(寝屋川本店)。
しかしながら翌年2002年、回転寿司業界の競争激化の波に乗れず、株式会社フーズネットは倒産。民事再生法を申請する。
その後、オリックスグループやジャフコなどの第三者割当増資を受け、現在は「和食レストラン さと」を運営するサトレストランシステムズ(株)の子会社となっている。
にぎり長次郎には、このような激動の歴史がある。
「近所のアトムボーイが、にぎり長次郎に変わった」という経験のある人も多いのではないだろうか。
にぎり長次郎 寝屋川本店の店内は広い。回転寿司らしいカウンター席の他、半個室のボックス席もふんだんに用意され、家族が寛げる空間になっている。
厨房には大きな生け簀がある。
店内に貼られた近隣店舗紹介に、寝屋川本店がにぎり長次郎の1号店であることが示されていた。
入り口付近に掲げられた、にぎり長次郎のこだわりポイント。
こちらは「七夕川柳」投稿コーナーだ。
「子のおごり わさびのせいに する涙」
おお、名句!
その他の句も味わいあふれるものばかりである。
充実のメニュー構成
にぎり長次郎のレギュラーメニュー。皿によって価格が違うタイプの回転寿司店である。
こちらは旬の食材を使った「店長おすすめ」メニューだ。
にぎり長次郎オリジナルの箸袋とお手拭き。
お茶は「煎茶」「ほうじ茶」「玄米茶」の3種類が用意されている。
こちらは夏の限定メニュー。かなりたくさんの限定メニューが用意されている。
こだわりを感じるネタたち
まずは「本まぐろ赤身」から。さっぱりとした味わいの中に、まぐろのうま味がしっかりと感じ取れる!
そして「とろサーモン」! 大ぶりのネタで、こってりとした脂身が楽しめる。
こちらは夏の限定メニュー「蒸しどりオニオンマヨジュレ」!
柔らかく蒸された鶏に、オニオンとマヨネーズ、そしてジュレがトッピングされた創作寿司だ。夏らしいさっぱりとした味わいが最高である。
どれもネタが大きく、かつ完成度が高い!
大阪から始まった回転寿司の文化。数々の名店を抱える大阪で、激しい価格競争の中、寝屋川から始まったにぎり長次郎。
価格のやみくもな安さよりもクオリティを追求というコンセプトが、この寝屋川本店ではっきりと伝わってきた。
京都に帰った新ブランド「CHOJIRO」と共に、関西の回転寿司文化のレベルの高さを感じた「にぎり長次郎」であった。