大阪の街で「おうどん」といえば
こだわりのおうどん(※)を、1店1店異なる個性のある店舗で愉しむ。それが「つるとんたん」。
大阪と東京にて店舗展開するつるとんたんの1号店は、大阪の「宗右衛門町店」だ。
※つるとんたんでは、うどんのことを総じて「おうどん」と呼ぶ。
大阪・ミナミに流れる道頓堀川の北側にある道が、宗右衛門町。
多数の飲食店がひしめく繁華街だ。
宗右衛門町を東に向かって歩き、堺筋の交差点にあるのが、つるとんたんの宗右衛門町店である。
喧噪の宗右衛門町を抜けて、少し落ち着いた雰囲気を感じる店構えだ。
つるとんたん 宗右衛門町店は、道頓堀川沿いにある。
外にはメニューサンプルも並べられているが、これはつるとんたんのメニューのうち、ほんの一部だ。
平成元年オープン、そして東京進出のエピソード
つるとんたんは、1989年に、大阪の日本橋にあるここ「宗右衛門町店」を1号店として開業したうどん専門店である。
その母体は、レジャー事業の開発を行うカトープレジャーグループである。
カトープレジャーグループは1962年に創業者である故・加藤精一氏により加藤商事株式会社として創立された会社で、その外食部門として1989年に開業したのがここ「麺匠の心つくし つるとんたん 宗右衛門町店」だ。
2019年1月現在、つるとんたんは東京と大阪にて12店舗を展開している。店舗ごとにコンセプトが違うことが特徴で、古民家風からダイニング風、未来風まで徹底的にこだわったデザインが目を引く店舗ばかりだ。
なお、つるとんたんの東京進出を巡っては、女優の夏木マリさんが北新地の店舗をいたく気に入り、東京進出を促したのだという。その際、店舗でのBGMの選曲を行ったのだという。
夏木マリさんがつるとんたんのプロデュースを行ったと誤解されていることが多いそうだが、そういうわけではない。
こだわりの内装と、驚愕の営業時間
ここ宗右衛門町店は都心の真ん中にありながらも古民家のような風情を出した店舗で、入店すると何と囲炉裏のある部屋が現れる。
お客さんが多い時はここでメニューを見ながら待つというのもまた楽しいだろう。
「心つくして、味わい深く。」と、つるとんたんのフィロソフィーも掲げられている。
つるとんたんの宗右衛門町店は、
「コシのあるあげたち(湯がきたて)のうどん」
「期待を上まわるサービス」
という3つのキーワードを具現化した店舗として最初に開業した店舗だ。
フロアにはテーブル席とカウンター席の他に完全個室席もあり、そして最大60名まで入れる座敷席まで用意されている。
そしてその営業時間が凄い。
(ラストオーダー 翌朝7:30)
なんと毎日がオールナイト!
朝8時まで営業しているのである。
これは宗右衛門町という飲み屋街で、飲んだ後に「おうどん」を食べたくなるお客さんのためだろう。それにしても凄い。
圧倒される種類のメニュー
こちらがつるとんたん 宗右衛門町店のグランドメニュー。
何といってもこのメニューの豊富さ!
おうどんだけで、これだけのバリエーションが出せるとは驚愕である。
そして寿司まである!
そして、おうどんは三ツ玉(3玉)まで増量無料なのである。
3玉まで無料と聞くと、大分の「鳴門うどん」のトリプルくんを思い出してしまうのは私くらいだろうか。
とにかく大食いの強い味方だ。
今回は「半熟赤玉子と出汁醤油 釜玉のおうどん」をオーダー!
日本酒や焼酎をはじめ、アルコール類も充実している。
テーブルの上には一味、七味、醤油、黒七味がスタンバイ。
お手ふきはつるとんたんのシグネチャーモデルだ。
箸は倒された竹筒に入っており、先はこのように和紙で包んでいる所が面白い。
おうどんの美味さを存分に味わってみた!
そして運ばれてきた「半熟赤玉子と出汁醤油 釜玉のおうどん」!
フワフワな玉子、そしてプルン!と音を立てそうな黄身が、玉子好きにはたまらない。夢のような組み合わせのおうどんである。
そしてつるとんたん名物でもある、器の大きさ!
この出汁醤油を…
こうやって好きなだけ垂らすのです。
ああ、これぞうどんの醍醐味!
のど越しがツルツルとなめらか、それでいてしっかりとしたコシのあるおうどん。
雑味の一切無い味が、出汁醤油と玉子の美味さと絡み合い、最高の味になった。
これならどれだけでも食べられそう。3玉まで同じ値段だが、3玉でもペロリと行けそうな予感がする。
つまり、素晴らしい。
これが780円だなんて、コストパフォーマンスが良すぎるくらいである。
美味しいと思ったらお土産も買って帰れる。
うどんの麺からお菓子類まで、つるとんたんオリジナルのお土産がラインナップしている。
大阪・東京ともに人気のおうどん、つるとんたん。
その1号店である宗右衛門町店は、平成元年にオープンした。
平成時代を丸ごと股にかけ、今もなお道頓堀川のほとりで、こだわりのうどんを提供し続けている。