豊橋発祥のあんかけスパゲッティ店
〝名古屋メシ〟のひとつとして知られるあんかけスパゲッティ。
名古屋市内には個人店、チェーン店問わず様々なあんかけスパゲッティ店があるが、豊橋ローカルなあんかけスパゲッティ店といえば「スパゲッ亭チャオ」だ。
豊橋駅からほど近い所に本店がある。
居酒屋などが並ぶエリアにあるビルの2階、階段を上がったところにあるのがスパゲッ亭チャオの本店だ。
スパゲッ亭チャオ本店は、サンプルディスプレイの展示がユニークだ。
2階に上がる階段の脇にイタリアの地名などが書かれている。…が…
NapoliがNAPORIに…
SiciliaがSHISHIRIAに…
と、謎のローマ字表記になっているところに注目だ。
それでは入店してみよう!
レトロでヨーロピアンな空間で楽しむスパゲテッティの数々
スパゲッ亭チャオを運営する株式会社大木家は1946年に料理飲食旅館を、1952年にパチンコ店を、豊橋で創業した会社だ。
1966年、食堂部門を縮小することで、新たにオープンさせた「洋食チャオ」がスパゲッ亭チャオのルーツとった。
創業以来、パチンコ場やサウナなどの運営と同時に飲食部門として「チャオ」を運営し、いつしか「スパゲッ亭チャオ」に改名。
あんかけスパゲッティを中心としたメニュー構成で、今では豊橋のソウルフードと呼ばれる存在だ。
2021年12月現在、愛知県に7店舗、兵庫県に1店舗で運営されている。
やたらレトロでヨーロピアンな店内は、特別な空間だ。
昭和のまま時が止まっているかのような雰囲気がたまらない。
天井にはステンドグラスも。
スパゲッ亭チャオのグランドメニュー。
1ページ目には「チャオスパを食べてみた」というタイトルで、あんかけスパゲッティの説明が可愛いイラストで描かれている。
代表的なあんかけスパゲッティのラインナップ。
人気No.1は「バイキング」だ。
バイキングとはチキンカツとウインナーがトッピングされたもの。
今回はこの「バイキング」をオーダー!
「ミラノ」はフライドポテト、ウインナー、粉チーズがトッピングされたもの。
たまらない組み合わせ。
人気No.3は「カニコロスパ」!
その名の通りカニクリームコロッケに、タルタルソースまで付いてくる。
あんかけスパゲッティ、多くのバラエティがある。
普通のスパゲッティも隅に追いやられつつラインナップ。
そしてピザもある。
絶品のチャオソースと共に食べる極太スパゲッティ
運ばれてきたのは、「バイキング」!
たっぷり注がれたチャオソースが、なんとも独特な逸品だ。
チャオソースとは、トマトを中心にたっぷりの野菜と肉を2日間煮込んで作られたチャオのオリジナルソースで、このとろみが肝である。チャオの味といえばチャオソースあってこそのものだ。
トッピングされたチキンカツは、アツアツでサクサクだ。
とても柔らかくて食べやすい。
ソーセージ。あんかけスパでソーセージがのった物は「ミラノ」と呼ばれる。
チキンカツとソーセージ、そしてセンターにあるのが玉子のそぼろだ。
皿はスパゲッ亭チャオのシグネチャーモデル。
極太の麺をガバッと掬って、チャオソースに浸して一気に食べる。
五目やきそばのような、新潟のイタリアンのような、不思議な感覚。
これぞあんかけスパゲッティの醍醐味だ。
スパゲッ亭チャオの麺は、湯がいた後に油で炒められているので、どこか焼きそばに近い食感になっている。
チャオソースは適度に酸味があり、そして少しスパイシー。
この味にやみつきになる人が多いことも頷けた。
豊橋のソウルフードとまで言われる長い歴史は、この独特の世界観が人を虜にさせた歴史でもある。
麺やチャオソースも販売されているので、家でスパゲッ亭チャオの味が楽しめる。