創業140年以上!これぞ京都の老舗
京都の地で明治2年創業し、自社牧場産の「京都肉」を提供するすき焼き・オイル焼き・焼肉の「モリタ屋」。
その1号店は京都市内の四条大宮近く、錦猪熊町にある四条猪熊本店だ。
四条大宮の交差点から徒歩2分ほどのところにあるここが、モリタ屋 四条猪熊本店だ。
「モリタ屋」と書かれた看板類が目立つ。
入り口には、すき焼き・オイル焼き・しゃぶしゃぶの文字が。
オイル焼き…とは!?
メニューを見る限り、焼肉のように見えるが…果たして。
ちなみに隣接しているのは「モリタ屋 クォリティフードマーケット本店」というスーパーで、このモリタ屋が運営しているスーパーだ。こだわりの食材を取り揃えている。
なお、高槻を中心に出店されている「ミートモリタ屋」は別経営だが、そのルーツは同じである。
京都肉のオイル焼きを食べてみたい!
モリタ屋の歴史は長い。
明治維新直後の1869年に創業者である森田伊三郎氏によって京都で創業したモリタ屋は、当初は「盛牛舎森田屋」という名前の牛肉店だった。
その頃、すき焼きが全国で人気となったこともあって、盛牛舎森田屋は繁昌した。大正天皇の即位式にも特選の牛肉と森田牧場の牛乳を御献上したのだという。
1975年には牛肉の安定供給や品質向上を目的に、直営の牧場経営がスタート。
そこで作られた牛肉は卸売を経て市場に出るのと同時に、このモリタ屋と、モリタ屋 クォリティフードマーケットに納入されているのだ。
2020年9月現在、レストランは京都に3店舗、大阪に1店舗、そして東京に2店舗で運営されている。
モリタ屋のグランドメニュー。
「やさか塔」「きよみづ寺」など京都らしいイラストの表紙だ。
最初のページには、モリタ屋の和牛に対するこだわりが記されている。
モリタ屋では、丹波和知高原に専業牧場を設け、恵まれた自然環境の中で、資質の優れた素牛を厳選し、伝統の味を確立するために京都肉作りに専念いたしております。
長年の経験から培った、優れた和牛を育てる目で、全国から選りすぐった特選和牛と丹精込めて、つくりあげた京都肉は、全国の皆様から、味の芸術品として絶賛をいただいております。
心と技で磨きあげた特選和牛の真髄を心ゆくまでご賞味くださいませ。
メニューにはすき焼き、しゃぶしゃぶ、オイル焼き、鉄板焼き、ステーキなどが並んでいる。
今回はしゃぶしゃぶとオイル焼きをオーダー!
京都の地酒も豊富にラインナップ。
テーブルの上にはガスコンロと鍋がスタンバイされている。
仲居さんに手際よく焼いてもらう絶品のオイル焼き
いよいよ開始。手前がしゃぶしゃぶ、奥のがオイル焼きだ。
出汁の入ったしゃぶしゃぶ鍋に火が付けられる。
こちらがお付きだし。
繊細な盛り付けが気分を盛り上げてくれる。
ここからは全て仲居さんの手によって進められる。
牛肉を出汁にくぐらせると、あっという間に色が変わる。
たれは、ポン酢、ごまだれ、そして右側にあるのがオイル焼き用の醤油だれだ。
醤油だれは、黄身を混ぜた黄身おろしと少し甘口の醤油といった感じの物だ。
しゃぶしゃぶはポン酢で食べてみる。
おお… 良い牛肉の味が口の中に広がる!
これが直営牧場で育てられた京都牛!
そしてオイル焼きの方は、まさに焼肉のような見た目だ。
鉄板の上でサッと焼かれる。
それを先ほどの醤油だれに漬けると…
これは!
さっぱりとした味の中に、牛肉のおいしい部分がガツンと前に出てくる。
肉の美味しさがハッキリと伝わってくるような!?
そんな逸品であった。
しゃぶしゃぶの方では野菜も食べ、高めの栄養価で楽しめる。
そんな京都の老舗、モリタ屋。
歴史を色濃く反映するようなお店が市内のあちこちにある、まさに京都らしいお店であった。