高級食パンブームの火付け役
2010年代に大きなブームとなった「高級食パン」。
素材や製法にこだわり、リッチな食感が楽しめるとあって、これまでにない食パンを求める層に高い人気を博した。
その草分けがここ、「乃が美」だ。
乃が美の1号店でもある上本町総本店は、大阪市の天王寺区にある。
近鉄の上本町駅からすぐの所にある、乃が美 上本町総本店。
since 2013とあるように、2013年に創業した。
「生」食パン発祥のお店 とある。
高級「生」食パン専門店 という単語は商標登録されているそうだ。
では、入店してみよう。
2年の歳月をかけて完成させた独自の「生」食パン
乃が美は、創業者である阪上雄司氏によって2013年に大阪で創業した高級「生」食パン専門店だ。
阪上雄司氏は、20代の頃から居酒屋や各種の飲食店の運営を行った経歴の持ち主だ。
また、プロレス団体「大阪プロレス」の経営者でもある阪上氏は、大阪プロレスの興行を老人ホームで行った時、高齢の方々ばパンの耳は硬くて食べられないことを知る。
これをヒントに、子供から高齢者まで喜んでもらえる柔らかいパンの開発を始めた。その完成には2年の月日を要した。
そして2013年に、満を持して高級「生」食パンの専門店「乃が美」の1号店を、大阪の上本町にオープンさせた。
2斤800円という価格もあって当初は苦戦したが、根気よく営業を続け、徐々に売上げを伸ばしていった。
2013年の創業から5年間で100店以上の店舗数に、そして2018年には全店で100億円の売り上げを達成するなど、高級食パンの全国的なブームを作り、牽引した。
「乃が美 はなれ」と名付けられたFC店を中心に最盛期は240店舗にもなった乃が美だが、その後は店舗数を減らし、現在の店舗数は110店舗あまりとなっている。
乃が美の看板商品といえば生食パン。
バリエーションは「黒山乃が美」「創業乃が美」「創業乃が美 ハーフサイズ」だ。
これが創業時に人気となった創業乃が美。
耳までしっとりと柔らかいことが特徴だ。
さすがに2斤が大きい人には半分のサイズもある。
パンに合うような乃が美オリジナルのジャムも各種揃っている。
「北海道産雅あんジャム」は、十勝産の高級ブランド小豆「雅」と、北海道産甜菜糖100%の氷砂糖を使用した、上品な甘みが特徴のあんジャムとのこと。(HPより)
お手軽な塩バターロールもある。
「乃が美」と「高級「生」食パン」の商標登録証が掲示されている。
食べるとフワフワ!柔らかく、旨味ある味わい
「創業乃が美 ハーフサイズ」を購入!
紙袋は高級感のある乃が美のシグネチャーモデルだ。
これがその本体!
ジャムなどを何も付けずに、そのまま食べても柔らかくで美味しい。軽くトーストしてもいい。
かといって生クリームの味を強く感じるような濃いものではなく、割とあっさりとしているので、やはりジャムなどがあったほうが食べやすそうだ。
新しい市場を切り開き、違いが分かる人に届いた高級食パン。
ブームといわれるものが落ち着いた今だからこそ、改めてその価値を感じることができた。