たらこスパゲッティが生まれた店
パスタの定番メニュー「たらこスパゲッティ」。
これを日本で最初に始めたお店がここ、「壁の穴」だ。
道玄坂と文化村通りを結ぶ細い小道、道玄坂小路。
ここにある壁の穴が、本店である渋谷道玄坂小路本店だ。
壁の穴の渋谷本店は、1993年にこの場所に移転し、現在も営業されている。
その歴史、実に半世紀以上!
壁の穴の創業は、1953年に遡る。
創業者である成松孝安氏が1953年、田村町にスパゲッティ専門店「Hole in the Wall」を創業させたことが壁の穴のルーツとなる。
当時、東京でスパゲティが食べられる店はほとんどなかったという。
そして1963年、渋谷の宇田川町に新たに「壁の穴」を創業。その名前は「Hole in the Wall」の和訳でもあり、シェイクスピアの有名な戯曲「真夏の夜の夢」に出てくる言葉から取られた。
あらゆるメニューを開発し、その数なんと200種類にも及んだという。
そんな中で、あるお客さんから「スパゲッティの上にキャビアを載せてくれ」という要望があったが、キャビアが無かったので代わりにたらこを載せたところ美味しかった。それが「たらこスパゲッティ」の始まりである。
2020年10月現在、東京・大阪を中心に14店舗で運営されている。
壁の穴 渋谷道玄坂小路本店の店内風景。雰囲気のある内装に心が躍る。
本店らしく、壁の穴の歴史などが書かれたボードが掲げられている。
たらこだけではなく、納豆、ウニなどの食材を使った和風スパゲッティも、壁の穴から始まっているのだ。
古くからアルデンテのスタイルにこだわっているという。
化学調味料を使わず、あらゆる素材に昆布粉を使うことで、素材の旨味を引き出しているのだという。
これが壁の穴 渋谷道玄坂小路本店のグランドメニュー。
1ページ目からたらこスパゲッティで始まるのは、さすがオリジナルの店である。
漬けいくらと真鯛の贅沢“極上たらこ”スパゲッティ。このヴィジュアルの良さよ…
セットメニューも充実。
オリジナルパスタのメニューは、ウニやたらこを使ったものが多い。
ランチタイムということで、「たらこと漬けいくら、アオリイカ」をオーダー!
これぞたらこスパゲッティ!満面の笑みになる味
まずはサラダから。シャキシャキのレタスと酸味の効いたドレッシングの相性もバッチリだ。
しばらくして運ばれてきたのは、「たらこと漬けいくら、アオリイカ」!
想像以上にいくらがトッピングされており、豪華!!
1本1本にたらこが絡まった麺を口に運んでいく。
口の中にたらこの風味が広がり、どれだけでも食べ続けたくなる。
そこに漬けいくらがアクセントとして加わり、さらにはアオリイカが食感に面白みを与えてくれる。
これが壁の穴 渋谷道玄坂小路本店でたべるたらこのスパゲッティ。
日本のたらこスパゲッティ、そして和風スパゲッティ発祥の店、壁の穴。
半世紀以上も愛され続けるその味を、是非とも味わってみてほしい。