西新宿に突如現れる青い看板のカレー店
西新宿にはたくさんのカレー屋がある。
なかでもひときわ個性派なお店がここ、「もうやんカレー」だろう。
1号店は、西新宿にある「利瓶具」(リビング)だ。
地下鉄丸ノ内線西新宿駅から徒歩7分。
十二社通りに面しているここがもうやんカレーの1号店である利瓶具だ。
独特の世界観を持つ看板デザインが印象的だ。
「利瓶具」という当て字も気になる。
ちなみに2号店は「大忍具」(ダイニング)という店名で、同じく西新宿にある。
それでは入店してみよう。
このカレーは、情熱を注ぎ続けた男の産物!
もうやんカレーは、有限会社もうやんカレーによって運営されるカレーチェーン店で、創業者であり代表は辻智太郎氏だ。
辻氏は最初から食の道に進んだわけではなく、当初はスポーツインストラクターとして、そして自身のボディメイクのために会社の寮で研究していた自作の食べ物が、たまたま「カレーのようなもの」にたどり着いたという。
その味が評判を呼び、1997年、ついに一念発起してカレー屋として独立を果たし、1号店を西新宿に設けた。それがここ、「もうやんカレー 利瓶具」である。
「もうやん」とは辻氏の昔のニックネームだそうだ。
2021年12月現在、もうやんカレーは都内を中心に13店舗で運営されている。
入口で食券を購入するスタイルだ。時間は昼時だったので、ランチビュッフェを購入。
もうやんカレー20周年記念として、利瓶具店のみディナービュッフェがお安くなっている。
店内の様子。手前に食材が並び、奥の方にテーブル席がある。
テーブル席のあるフロアはウッディな空間で、どこか隠れ家のような雰囲気だ。
天井に飾られた流木やミラーボールなどのオブジェが、謎の雰囲気を醸し出している。
コミックがたくさん用意された一角もある。
この空間で読みふけってみたい…
もうやんカレー創業の話が掲げられている。
カレーっぽい食べ物にたどりついた偶然の産物なのが面白い。
創業者 辻智太郎がスポーツトレーナー時代に体に良い食べ物はなんだろう?と日々研究と人体実験を重ねた結果、大量のいろいろ野菜のごった煮のスパイス味にたどり着きました。
体調がすこぶる良いので2年間毎日食べ続け、改良を重ねていったら、カレーっぽい食べ物にたどり着いたという偶然の産物であります。
さらに改良を重ね現在に至っております。
1997年創業
充実のランチビュッフェを堪能!
カレーのビュッフェということで、まずはライスから。
この日はグルテンフリーの「もち麦ライス」と、「フロリダライス」、「前田ライス」が用意されていた。
フロリダライスの説明には「フロリダのあの人に…」とだけ書かれており、謎が深まる。
実際は鶏のスープで炊いたスパイスライスとのこと。
前田ライスには何の説明もないが、スタッフの前田さんという方が生み出した、胡椒と出汁を使ったライスのことだそうだ。
サラダの種類も豊富。
ここに来れば野菜不足で困ることもなさそうだ。
カレーのソースも何種類か用意されている。
手前が「野菜とチキンのカレー」、奥が「カレーうどん用のカレー」と激辛カレー。
一番大きいのが「ポークカレー」だ。
タンドリーチキンなどの一品ものもある。
さまざまな番組などで10回も優勝してるというのだからすごい。
もうやんカレーのルーは完成まで2週間かかるという…
コクとスパイスがたまらない、濃厚なカレー
いろいろと盛ってみた。
ライスは「前田ライス」と、「フロリダライス」、カレーは「ポークカレー」。
前田ライスがカレーととても合う。
そしてフロリダライスも同様に、ほのかな味付けが絶妙だ。
ポークカレーはドロッと濃厚。それほど辛いカレーではなく、とにかく野菜が大量に溶けているという感じ。濃厚だけどしつこい味ではないので、どんどん食べ進めることができる。
辛さを足したければ、「20辛ソース」を追加することで急激に辛くできる。
もうやんカレーのこだわりが記されたプレート。
独特の手書き文字が、もうやんカレーの謎の世界観を形作っている。
一人の男の情熱と偶然から始まった、もうやんカレー。
その濃厚なルーは多くのファンを生み出し、訪問当日も行列ができていた。
特にランチビュッフェの充実度は他を寄せ付けない。
濃厚なルーと世界観を楽しみたければもうやんカレーがおすすめだ。