熱田神宮にあるきしめん店
神様のお膝元で食べるきしめんがある。
伝統的な名古屋のきしめんを提供する老舗きしめん店「宮きしめん」。
その発祥の地である1号店は、熱田神宮の境内にある神宮店だ。
名古屋の都心にありながら、神聖な空気に包まれる熱田神宮。
広い境内の中にあるこのお店が、宮きしめん 神宮店だ。
「宮きしめん」の暖簾が掛けられている。
2021年5月現在、この店舗は仮店舗で、今夏にリニューアルオープンするとのことだ。
きしめんを中心としたメニューラインナップ。
名古屋コーチン串カツや飛騨牛コロッケなどの揚げ物もラインナップしている。
熱田神宮の澄んだ空気の中で食べる、格別なきしめん
宮きしめんは1923年(大正12年)、熱田神宮にて創業したきしめん屋だ。
その名前の「宮」は、熱田神宮の宮司様から預かった文字だという。
運営する宮商事株式会社は1963年創業。
宮きしめんは2021年5月現在、愛知・岐阜・三重にて7店舗で運営されている。
また、金山には宮きしめん 本店があるが、こちらは持ち帰り専門店となっている。
宮きしめん 神宮店は境内の森の中にあり、簡易的なトタン屋根があるだけの造りで、木々からの柔らかい光と、爽やかな空気が流れ込む。
天気の良い日にはとても気持ちの良い場所だ。
注文はこのカウンターから行う。
メニューが書かれた木札。
今回はベーシックな「宮きしめん」をオーダー!
木札に赤か白の色が付けられているが、これは、赤つゆと白つゆを示している。
宮きしめんは赤つゆだ。
持ち帰り用きしめんの販売も行われている。
オーダーするとすぐに提供される。
「宮きしめん」!
赤い色をしたつゆが印象的だ。
赤つゆはたまり醤油の色で、濃厚なつゆの味を楽しめる。
対して白つゆは白醤油を使ったもので、あっさりとした関西風となっている。
「宮」の字が練り込まれているかまぼこが可愛い。
幅のあるきしめんだが、コシはあまりなく、ソフトな喉ごしだ。
そして赤つゆは酸味が効いており、甘みは少ない。
揚げも甘みが少なく、酸味が中心の味付けとなっている。
食べやすく甘みを増すような方向性とは真逆の味付けが、きしめんの伝統を感じさせてくれる。
これを熱田神宮の境内で食べるのは、格別と言うほかない。
名古屋メシを代表するきしめん。
その中でも、熱田神宮にある宮きしめん 神宮店は、シンボリックなきしめん店と言ってよいだろう。
熱田神宮へのお参りの際には、是非とも食べておきたい逸品だ。