築地で存在感を放つ24時間営業の寿司店といえば
かつての東京の市場といえば築地。そんな築地の場外で、24時間・年中無休のすし店がある。
「つきじ喜代村 すしざんまい」だ。
近年は、マグロの初物を数億円もの価格で競り落とす社長が話題となっている同店。
そんなすしざんまいの1号店かつ本店は、築地にある「本店」だ。
地下鉄日比谷線・築地駅から築地本願寺の前を歩き、徒歩5分。
築地の場外市場エリアとして、数多くの寿司店がある中に「つきじ喜代村 すしざんまい 本店」は立地する。
地下鉄築地駅にもすしざんまいの広告がある。
すしざんまいの歴史は起死回生の歴史
すしざんまいは、2001年にオープンした寿司のチェーン店だ。
その運営会社となっているのが株式会社喜代村であり、創業者は現社長でもある木村清氏。
喜代村は、当初は弁当屋として創業し、その後は漬物など弁当以外の商品も扱うようになったという。
木村社長はバブル崩壊の煽りを喰らい、一時はほぼ全ての事業を手放したが、1997年になって手元に残った300万円で作った新店舗が「喜よ寿司」という寿司店で、この店舗がすしざんまいのルーツとなっている。
そして2001年に「つきじ喜代村 すしざんまい」の1号店である本店を築地にオープンさせてからは人気店となり、2019年2月現在では北海道から熊本県に至るまで、全国で62店舗で運営されている。
たった300万円からの起死回生、それがすしざんまいのストーリーだ。
そんな木村社長。近年は毎年正月に、その年の初競りにてマグロを競り落とすことが話題になるが、2019年の初競りではなんと史上最高額の3億3360万円で競り落としたと言うのだから驚きである。
江戸前のカウンターで楽しむか、テーブルで楽しむか
店内は3階建てで、1階はカウンター席、2階はカウンター席とテーブル席、3階はテーブル席のみといった構成になっている。
カウンターに用意された箸、おしぼり、小皿。
箸はすしざんまい シグネチャーモデルだ。
しょうゆは小皿に注ぐ用の急須タイプと、ネタの上に垂らす用のボトルタイプが用意されている。中身は同じだ。
リーズナブルなメニューに驚きつつ、やはりマグロを…
こちらがにぎりのグランドメニュー。1貫から注文することができる。その価格は実にリーズナブルで、回転寿司と変わらないくらいなのに驚く。
にぎりのセットも用意されている。
社長のマグロ競り落としのインパクトもあってか、マグロのイメージが強いすしざんまい。
「新春 極上本まぐろ 初セリ祭」なるマグロだけの期間限定メニューがあったので、「特選五貫にぎり」をオーダーしてみた。
なんといってもマグロ大王である。
期待しない方がおかしい。
そして出された「特選五貫にぎり」!!
すべてマグロである。
舌の上でなめらかにとろけそうな、大トロ。
脂身の美味さをしっかり味わえる、中トロ。
さっぱりとしてマグロらしい、赤身。
ソフトな食べ心地の、ネギトロ。
これは醤油に漬けずそのまま食べる、炙り。
どれも上質なマグロで、その美味さをしっかり堪能することができた。
他にも軍艦や丼ものなどのメニューもラインナップしている。
築地の場外で、24時間・年中無休で営業を続けるすしざんまいの本店。
新鮮な寿司がリーズナブルに楽しめるお店として人気を呼び、全国各地に急速に店舗を増やしている。
市場が豊洲に移っても築地に寿司や海産物を求める人は多く、すしざんまいの盛り上がりはまだまだ続きそうだ。