「サードウエーブコーヒー」って何だ!?
コーヒーの第3の潮流、いわゆるサードウエーブコーヒーと言われる流れを牽引する「ブルーボトルコーヒー」。
アメリカ カリフォルニア州オークランドに創業したブルーボトルコーヒーの日本1号店は、東京都江東区にある「清澄白河フラッグシップカフェ」だ。
都営地下鉄大江戸線・東京メトロ半蔵門線 清澄白河駅から徒歩10分ほど歩いたところに、倉庫のような店舗がある。
これがブルーボトルコーヒー 清澄白河フラッグシップカフェだ。
ブルーボトルコーヒーは、2002年8月にアメリカのカリフォルニア州オークランドにて、創業者であるジェームス・フリーマン氏が、自宅のガレージで焙煎を始めたことがそのルーツだ。
ミュージシャンでもあるジェームス氏は、コーヒーに対するこだわりや想いが熱く、当時大きな潮流だったスターバックスなどのシアトル系カフェに対して、コーヒーに対する作り手の想いやこだわりをもっと込めるべきだと考えた。
ジェームス氏は自らコーヒー豆を買い付けて自家焙煎し、焙煎後48時間以内のものだけをサイフォンを使って一杯一杯時間をかけて淹れるという、これまでのカフェとは段違いに手の込んだ作り方でコーヒーを提供した。
コーヒーは、1960年~1970年代はインスタントコーヒーが各家庭に普及した大量生産・大量消費の時代はファーストウエーブと呼ばれる。
それに対して1980年~1990年代は味にこだわったスターバックスやタリーズコーヒーなどシアトル系のエスプレッソを提供するカフェの時代で、セカンドウエーブと呼ばれる。
そして1990年代に登場した、味についてさらに細部までこだわったクラフトビールのような繊細なコーヒーが、サードウエーブと呼ばれている。
そんなサードウエーブコーヒーの先鋒を切るブルーボトルコーヒーは、日本の喫茶店文化に大きな影響を受けたのだという。日本の喫茶店はサイフォンでの水出しなど1滴1滴凝ったコーヒーを淹れるお店が多いのだ。
ジェームス氏は多くのインスパイアを受けた日本で、海外進出の1号店を出したかったのだという。
そして2015年にブルーボトルコーヒーの日本1号店としてオープンしたのが「ブルーボトルコーヒー 清澄白河ロースタリー&カフェ」だ。
2019年10月には全面改装し、新たに「ブルーボトルコーヒー 清澄白河フラッグシップカフェ」として再オープンしたのがこの店舗である。
2019年10月現在、日本国内では17店舗で運営されている。
倉庫のようなカフェ空間
ほとんど倉庫に見える清澄白河フラッグシップカフェだが、それもそのはず、倉庫をリノベーションして作られたものだ。
そのせいか天井が高く、広々とした空間が広がっている。
フロアの奥には焙煎をするための部屋があり、さながら工場のような雰囲気を醸し出している。
バリスタ達がコーヒーを淹れるキッチンとフロアとの距離感はほとんどなく、バリスタとコーヒーについての話を楽しむことが出来るような作りになっている。これもジェームス氏のコンセプトだ。
キッチンの奥には、サイフォンなど様々な器具が並ぶ。
もちろんエスプレッソマシンもある。
ブルーボトルコーヒーのロゴが入ったドリッパー。
そのコーヒー、豆から選ぶことができる
ブルーボトルコーヒーのグランドメニュー。
メニューの中身はとてもシンプルだ。
エスプレッソ系、ブリュー系、アイス系に分かれている。
ここではアメリカーノのホットをオーダー!
使われる豆についても選択できる。この辺がブルーボトルコーヒーならではだろう。
今回はウガンダのマウントエルゴン・シピフォールズをチョイス。
スイーツ類もラインナップしている。
特にスコーンについて、清澄白河フラッグシップカフェ店オリジナルのものがあるというので、スコーン+リコッタチーズ、ジャムをオーダーしてみた。
スイーツについてはこのように実物がディスプレイされている。
青いボトルマークはこだわりの証
ブルーボトルコーヒーのオリジナルグッズも販売されている。
コーヒー豆の販売。
ブルーボトルコーヒー シグネチャーモデルのドリッパーやマグカップも販売されている。
濃厚なアメリカーノを堪能する
しばらくして提供されたホットのアメリカーノ マウントエルゴン・シピフォールズ豆仕様!
まず、その濃厚さに驚く。これくらいの濃さをエスプレッソとして提供しているカフェなんていっぱいありそうだが、これはアメリカーノなのだ。
口にしたとき、コーヒーの香りがガツンと楽しめる。香りが生き生きとしているのだ。
酸味はやや強めだがしつこいものではなく、後味がスッキリしているため重くない。
コーヒー本来の味を、そのまま楽しむ。まさにサードウエーブらしい飲み方である。
そしてスコーン+リコッタチーズ、ジャム。
スコーンはハードで、フォークで崩していくように食べる。
リコッタチーズとジャムを少しずつ使っていくことで、味の変化も楽しめる。
こだわりのコーヒーが楽しめるカフェ、ブルーボトルコーヒー。
2015年の日本上陸以来、清澄白河エリアは数々のカフェがオープンしたのだというから、その影響力は絶大だ。
ガレージから始まったところ、シンプルでミニマルデザインの店舗、こだわりと革新のコーヒーであることから、コーヒー界のAppleと言われる所も頷ける。
そういえば、キッチンとバリスタさん達の雰囲気も、アップルストアのジーニアスバーに似ている気がする。