秋葉原生まれのとんこつラーメン
都内を中心にとんこつベースのラーメン店を展開する「九州じゃんがら」。
その1号店であり本店は、秋葉原にある秋葉原本店だ。
秋葉原の中央通りから1本路地を入り、電子部品ショップ「マルツ」のほぼ向かいにある九州じゃんがらが本店である。
そのルーツは学習塾!?
九州じゃんがらは1984年年に創業した。そのルーツは少しユニークで、なんと進学塾なのである。
九州じゃんがらの創業者である下川高士氏は1979年に「進学補習教室ブルカン塾」を開塾した。
しかしながら経営が不安定で、安定させるためにラーメン店を創業。
それが1984年にオープンした九州じゃんがらの秋葉原本店である。
創業者の下川高士氏が熊本出身であることや、スタッフのほとんどが九州出身だったことから、当時日本ではまだ馴染みの薄かったとんこつをベースにしたラーメン店としたのだとか。
その後もラーメン店と進学塾は並行して経営が続けられており、元講師だった方がラーメン店の店主になるといったこともあるという。
九州じゃんがらは、2019年3月現在都内に7店舗、タイに1店舗で運営されている。
入口に掲示されたメニュー。様々なバリエーションが用意されている。
下川高士氏からのメッセージも掲示されている。
九州じゃんがらの名物といえばこれ「全部入り」!
その名の通りトッピングを全て載せたものである。
こじんまりした店内に溢れる活気
秋葉原本店はカウンターのみの狭小な店舗だ。
海外からのお客さんに人気で、この日も多くの英語が飛び交っていたが、替え玉は「カエダマ!」であった。
店内にある「秋葉原本店」の掲示。
「全部入り」という言葉は九州じゃんがらが使い始めた言葉なのだ。
九州じゃんがら 秋葉原本店のメニュー。
人気No.1は東京上品とんこつの「九州じゃんがら」、No.2は博多げんこつの「ぼんしゃん」とのこと。
とんこつ味噌や魚介出汁もラインナップしている。
こちらはトッピングメニュー。
本日は最もベーシックな「九州じゃんがら」(トッピング無し)をオーダー!
テーブル調味料にはピリ辛スパイス、黒コショウ、白コショウ、あたりごま、にんにく、酢がスタンバイ。
薬味として紅しょうが、からしたかなも用意されている。
また、替え玉をした人向け用の替え玉たれもある。
食べやすさと深いコクが味わえる絶品のスープ
そして運ばれてきた「九州じゃんがら」!
見た目シンプルな豚骨ラーメンだ。
トッピング無しと言っても、チャーシュー2枚、きくらげ、メンマがトッピングされている。
スープはややコッテリとしているが、それでも家系よりはあっさり目となっている。
麺は九州のとんこつらしく細麺のストレート。
とんこつスープの味がソフトで、チャーシューも柔らかく、とにかく食べやすいラーメンだ。
それでいて、深いコクを感じさせる。
今回のオーダーは最もベーシックな構成であるが、まずはここからスタートし、徐々にトッピングを付け加えて楽しむと良いだろう。
80年代、なんでんかんでんと共に「豚骨ラーメン」ブームのはしりとなった九州じゃんがら。
変わりゆく街の秋葉原で、その1号店は今日も変わらず絶品のとんこつラーメンを作り続けている。