とんかつ まい泉 青山本店

とんかつ まい泉 青山本店

ヒレかつサンドで知られる老舗「まい泉」の本店

ヒレかつサンドなどのパッケージで知られるとんかつ専門店「まい泉」
東京・有楽町の三井ビルの地下商店街で創業し、現在は表参道に「青山本店」を構えている。

東京メトロ 表参道駅から徒歩3分。
表参道ヒルズなどで賑わう表参道から少し路地を入ったところにある存在感抜群の黒い建物が、まい泉青山本店だ。

半世紀を超える歴史は街の移り変わりと共に

とんかつまい泉の歴史は長い。
1965年、有楽町の三井ビルにあった地下商店街に出店したのがそのルーツだ。
当時はまい泉の創業者である小出千代子氏が自ら厨房に立つ店だったという。

そこで提供された「とんかつ」が美味しいと人気を呼び、1967年には日本橋三越本店に初出店する。

そして1978年には表参道にて、ついに自社ビルを建設した。
それがこの「青山本店」である。

当時の表参道や青山エリアは現在とは全く趣が違って、地味な住宅地だったのだという。
少し歩けば古い団地(都営青山北町アパート)があったりと、今でも当時の面影を見ることが出来る。
まい泉は地域密着型のとんかつ店として、ずっとこの地で愛されてきたのだ。

その後はレストランの支店の出店、ヒレかつサンドなどの販売、そして海外進出も積極的に行い、2019年10月現在では関東を中心にレストラン12店舗、デパートを中心に販売店62店舗、そしてなんと海外20店舗で運営されている。

青山本店にはヒレかつサンドなどのテイクアウトが出来るコーナーも用意されている。

まい泉 青山本店謹製の様々な商品が所狭しとラインナップされている。
フライもの単品と、お弁当だ。

やはり定番はヒレかつサンドだ。見たことがある人も多いだろう。

隣にあった銭湯と合体させ、リノベーションした空間

入店すると、巨大なまい泉のシンボルマークが出迎えてくれる。
どこか秘密結社に来たような気分にさせてくれる。

このマークは井筒紋をアレンジしたもので、無限の「∞」マークを重ね、まい泉の発展を込めたデザインなのだという。

まい泉 青山本店のフロアは、大きく3つに分けられている。

まず、カウンター席。厨房での料理を見ながら一人、もしくは少人数で楽しめる場所だ。
2階席は座敷席となっている。

そして、青山本店を象徴するフロアはこちら。

「西洋館」と名付けられたここは、高い天井の格子が印象的な空間だ。

なんでも青山本店と隣接していた銭湯が閉店することになり、銭湯ごと購入
そしてリノベーションし、銭湯の内装を活かしたままフロアにしたのだという。
それが1983年のことだ。

この空間は、元々は銭湯の脱衣所なのだという。
そう、古い銭湯ってこういう雰囲気の所が多い。
クラシカルな雰囲気をそのまま活かしているのだ。

西洋館の入り口はこのように左右に分かれているが、ここは元々番台があった所で、男湯と女湯に分かれていた名残りだ。

「揚」と大きく書かれた、とんかつ屋ならではのレストランアートも確認。

座布団も、まい泉のシグネチャーモデルとなっている。

こだわりのブランド豚肉がずらりとラインナップ

こちらがまい泉 青山本店のグランドメニューだ。
装丁の高級感が、とんかつへの期待を上げて、いや、揚げてくれる。

まずはまい泉のこだわりを頭に入れてみたい。

「箸で切れるやわらかなとんかつ。」
やわらかな豚肉、花が咲くように広がる衣、オリジナルのソース。
「とんかつまい泉」は、三味一体のこだわりの美味しさを守り続けております。

『豚肉』
まい泉が選び抜いた良質な豚肉を丹念に下ごしらえいたします。
レストランで使用する豚肉は未だに一枚一枚筋を切り、たたいて肉の繊維をほぐします。
一本の筋の切りそこないが、 食感を変えてしまいますから…。

『ころも』
オリジナルレシピで焼いたパンから、大きさや形状まで指定して作った「まい泉パン粉」を使用して、独特の技術で衣をつけます。
こだわりの「揚げ油」を使用して、火加減を調整しながら丁寧に仕上げます。

『ソース』
もう一つの味の決め手は「ソース」。甘口ソース、ウスターソース、ヒレかつサンド用ソース、黒豚専用ソースの四種類をご用意しております。
創業当時、小さな店舗のカウンターの中で毎日毎日、試行錯誤し「おいしくなーれ」と念じながら仕上げた、創業者のこだわりを受け継いだ自慢の味です。

次のページにあるのは「甘い誘惑」という、まい泉オリジナルブランドの豚肉の紹介。

これは気になる…

飼料にまい泉ヒレかつサンドのパンの耳を使っているという、まさにまい泉のために生まれた豚だ。

そして次のページは、まい泉の最高レコメンドな「甘い誘惑」を使ったとんかつと、東京都が7年かけて作ったブランド「東京X」のとんかつがラインナップ。
東京Xというネーミングが、高城剛Xみたいで気になるが…

ページはさらに続く。
「沖田黒豚」「黒豚」

「紅豚」「茶美豚」

まさにブランド豚のオンパレード。
それぞれ味が違うのだろう。いつか食べ比べてみたいものである。

「会席コース」「豚しゃぶコース」もある。
意外とリーズナブルな価格だ。

実はうどんそばもあったりする。

ヒレかつサンドだってある。

ここは意を決して…

「甘い誘惑 ロースかつ膳 100g」をオーダー!

究極のとんかつ「甘い誘惑」で人生観が変わる体験

カウンター席は目の前が厨房なので、豚肉をたたいたり、揚げている所を見ることができる。

そして運ばれてきた、「甘い誘惑 ロースかつ膳 100g」!!

これが、とんかつ まい泉 青山本店フラグシップなとんかつだ。

綺麗に整った衣の付き方。
シンプルさの中に神々しさすら漂うようだ。

「甘い誘惑」の断面はこのような感じ。
いかにもロースの断面である。

さあ、甘い誘惑を食べてみよう…

まずは塩で。

まい泉オリジナルの「スパイスソルト」を使用。
もちろん、とんかつのために作られたスパイスソルトだ。

一口食べてみると…

まず、圧倒的な柔らかさに驚愕する。
こんなとんかつが、この世に存在しているとは!?

そして、肉の甘みが染み出してくる。
豚肉の脂肪分の甘みが、とにかく良質なのだ。

思わず目をつむる。
これほど繊細な味のとんかつは初めてかも知れない。

とんかつ感、いや、人生観まで変えられてしまうような衝撃の味である。

このスパイスソルトが黒子に徹してくれて、肉の味をとにかく引き立たせてくれる。

テーブルには、甘口ソース、辛口ソース、醤油、一味、からし、スパイスソルトがラインナップしている。

次は甘口ソースで試してみよう。

甘口ソースはいわゆるとんかつ用の中濃ソースで、ドロっとしている。
ほのかな酸味が自然で、食欲を強く刺激してくれる味だ。

そもそもこのソースもずば抜けて美味しいのだが、甘い誘惑の繊細な味に対しては少し攻撃的かも知れない。

ちなみに辛口ソースはウスターソースのようなさらりとしたものだ。

お漬物を少しずついただき、白い米も食べていく。
至福の時間だ。

最後には豚汁をいただく。

なんと贅沢なとんかつタイムだったことか…

食べログやトリップアドバイザーなど、数々の賞を受賞した名店だ。

レジ横のお土産コーナーでは、おかきやポークジャーキー、カツカレーなども販売されている。

お客さんの大きなスーツケースがいくつも置いてあり、海外や遠方からのお客さんが多い店であることを感じさせてくれる。

表参道に何も無かったころからの老舗、とんかつ まい泉。
その青山本店は有楽町の三井ビルでの創業から半世紀を超えてもなお、進化し続けていた。

とんかつ まい泉 青山本店の地図