【トピック】なぜチェーン店は、地名を店名に冠すのか?考察

「そのお店、○○(地名)発祥ではない店につき」

店名に地名が冠されているお店って、よくあります。

なぜその地名を名乗っているのか?
それは、この二つの理由が考えられます。

  • その地名に発祥したから
  • 出される料理がその地名に根付いたカルチャーだから
  • ほとんどの場合、このどちらかでしょう。

    しかし後者の場合、しばしば「そのお店、○○(地名)発祥ではない店だよ」というツッコミを目にします。

    そもそも店名に地名を冠する場合、その地に発祥したチェーン店である必要があるのか、それとも無いのか?

    創業者とて、生半可な気持ちでその地名を背負っているわけではないと思います。
    たとえ創業の地ではなくてもです。

    では、店名に地名を冠するチェーン店で、その地名が創業の地ではない店舗について、その地名を付けた理由を調べてみました。

    地名店名リーグ! その地名を名乗っている理由(ワケ)

    地名を関したチェーン店の店舗名について、実際のところを調査してみました。

    第1エントリー 丸亀製麺

    地名を冠するチェーン店の中では全国で850店舗(2019年9月現在)と日本最多の店舗数を誇る讃岐うどんの「丸亀製麺」
    全国的有名店だけに、「丸亀製麺は丸亀発祥ではない」という話題を目にした人も多いでしょう。

    そう、丸亀製麺は香川県丸亀市発祥のうどん店ではなく、兵庫県加古川市で創業しており、1号店は「加古川店」

    では「丸亀」と名乗る理由は、讃岐うどんの聖地である「丸亀」の持つイメージと、トリドールの創業者・社長である粟田貴也氏の実父が隣の坂出市の出身であり、丸亀と縁が深かったということから、丸亀製麺という名前を名乗り出したとか。

    なお、香川県丸亀市には古くから業務用の製麺所である「丸亀製麺」が存在します。

    こちらはチェーン店の丸亀製麺とは同名ですが、もちろん何の関係もありません。

    第2エントリー 築地銀だこ

    全国で482店舗(2018年度)を誇るたこ焼き店「築地銀だこ」
    その名から、築地発祥だと思われることが多いですが、群馬県発祥です。

    その理由は、創業者である佐瀬守男氏は1997年に「魚河岸の活気」「新鮮な素材を使っている」という意味を込めての「築地」とし、佐瀬守男氏の出身地である群馬でオープンさせたのだとか。

    「銀」はいつか銀座に店を出すという目標と、金ではなく銀ということで、金を目指す向上心を込めたもので、これは1999年の銀座店出店で叶えられています。

    なお、築地銀だこは1号店が群馬県のアピタ笠懸店(現在は閉店)でありますが、後年、築地に「築地本店」をオープンさせました。

    第3エントリー お好み焼 道とん堀 福生本店

    全国チェーンの「お好み焼き 道とん堀」
    お好み焼きと言えば粉モン文化、すなわち大阪であり、道頓堀のお店かな?と思わせて、実は東京の福生市に発祥したお店です。

    なぜ福生で道とん堀なのか?
    その理由は、創業者の母が福生で営んでいたお好み焼き店の名前が「道とん堀」で、それを受け継いだものだとか。

    ちなみに現在は大阪の道頓堀にて「大阪本店」が営業中。

    他にも…

    小諸そばは長野県の小諸市発祥のチェーン店ではなく、東京発祥の東京のそばチェーン店

    博多天神は福岡県の博多でも天神でもなく、東京発祥で東京ローカルのラーメンチェーン店

    全国で「○○(その地の名前)食堂」と銘打った店舗で展開しているのはまいどおおきに食堂で、大阪発祥の定食チェーン店

    箱根そばは、1号店を新宿駅に持っていますが、箱根には店舗がなく、小田急沿線で展開するそばチェーン店
    しかし箱根にはそばの名店と言われるお店がいくつかあり、そばの実が収穫できるわけではないですが、そばのイメージ、そして小田急=箱根というイメージから、ベストなネーミングでしょう。

    さらに、もう無くなったけど「神戸らんぷ亭」もダイエーが運営していた東京ローカルの牛丼チェーン店ですし、長崎ちゃんめんは山口県ローカルの長崎ちゃんめんチェーン店だったりします。

    地名店名リーグ優勝店! 

    回転すし北海道

    回転寿司の店名が「北海道
    そりゃ、北海道にあるんでしょう。ド直球、ドストレートな店名なのだから。

    と、思いきや、このお店があるのは…  鳥取!

    そう、鳥取・島根のローカル回転寿司店なのであります。

    えっ、なぜ北海道?と思いますよね。

    それは、当初は北海道のネタを中心に揃えて、それをウリにするためだったことと、社長さんが北海道で寿司修行をした経緯があったことから、北海道と名付けたのだという。

    しかし、鳥取には境港という日本海の美味しいネタがガンガン水揚げされる港があり、そこで採れた魚を出すお店に変わっていき、今や山陰で水揚げされた日本海の極上の海の幸が楽しめる希有な回転寿司店として、長蛇の列ができるほどの人気店となってます。

    なぜ北海道か。それは看板が教えてくれます。

    北から獲れた
    海の幸
    道を極めた味で出す
    鮮度にこだわり
    ネタの厚さが
    心意気

    つまり、日本の地名としての北海道というわけでもなく、「北から獲れた海の幸、道を極めた味で出す」から北海道なのですね…

    じゃあ「北」ってどこよ? ということなのだが、米子から見て、最も近い漁港は境港漁港です。

    間違ってはいない!

    以上、チェーン店の地名に関する調査でした!

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