すかいらーく 1号店 国立店 (現・ガスト 国立店)

ニッポンのファミレス時代の始まりはすかいらーくから

1970年初頭。大阪万博以来の外食ブームの中、いち早くファミレスを展開し、やがて日本中を席巻した「すかいらーく」(当時は「スカイラーク」)。
そんなすかいらーくの1号店はここ。
現・ガスト国立店である。

※2024年1月8日で閉店しました。

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1970年7月。
甲州街道沿い、国立インターチェンジ付近のこの場所に、ファミリーレストラン「スカイラーク」がオープン。
ひばりヶ丘という地名にちなみ、「ひばり」=「skylark」ということでこの名前となった。

当時、大きなガラス張りの店舗はアメリカのレストランのスタイルで、高度経済成長当時の日本にとっては憧れの存在であったという。

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1993年の全盛期には730店舗を数えたすかいらーくも、バブル崩壊後の市場の変化を鑑み、より低価格路線の「ガスト」に様変わりしていく。ここ1号店も例外ではなかった。

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この建物は取材時(2011年)のもの。すかいらーくからガストに様変わりした居抜きの建物で、創業時の建物では無い。
また、2018年現在は改築され、この建物ではない。

激動の時代、革新と工夫を重ねて地位を築いた

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大阪万博以降の1970年代は、日本の外食産業が大きく変わった時代だ。
日本が豊かになり、戦後始めて食文化で「世界」を意識し出した時代。特に「アメリカへの憧れ」が強まり、マクドナルドの日本第1号店進出もあり、それらの憧れがどんどん具体的な形となって庶民の前に現れた。

そんな時代において、すかいらーくは数々の革新的な取り組みを行い、確固たる人気を得る。

今ではどのレストランにもある「ハンバーグ&エビフライ」「ハンバーグ&カキフライ」といった異なるものを一つの皿に盛るメニューや、レストランでは初のPOSシステムハンディ端末の導入による少人数オペレーションの実現などもすかいらーくが初めて手がけたのである。

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今やガスト国立店となった元・すかいらーく国立店であるが、それでもここは当時と同じ場所に存在する同じ会社のファミレスである。

また、様々な業態で展開されているレストランも、実はすかいらーくグループ、ということが多い。
ジョナサンバーミヤン夢庵トマト&オニオンじゅうじゅうカルビ魚屋路グラッチェガーデンズしゃぶ葉などもすかいらーくグループであり、日本の外食チェーンにおいて随一の規模だ。

それら全ての歴史がここから始まったと想像しながら、ガスト国立店のメニューを楽しんでみよう。
普段とは少し違う味に感じるかも知れない。

ガスト 国立店の地図

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