その〝丘〟にあるのはどんな料理?
イタリアンレストランとして関東地方を中心にチェーン展開する「イタリア食堂 オリーブの丘」。
その1号店は、東京都西東京市にある保谷店だ。
新青梅街道沿い、伏見通り交差点の近くにあるオリーブの丘 保谷店。
ここが、イタリア食堂 オリーブの丘 1号店である保谷店だ。
イタリア食堂 オリーブの丘 とある。
イタリア食堂というところに、コンセプトが凝縮されていそうだ。
それでは入店してみよう。
ジョリーパスタの弟分!シンプルでお手頃なイタリアンレストラン
オリーブの丘は、すき家やジョリーパスタを運営する株式会社ゼンショーホールディングス(以下:ゼンショー)のグループに属する株式会社オリーブの丘によって運営されているイタリアンレストランだ。
ゼンショーは数々のM&Aを行っており、その中でも2007年に山口県で創業し、レストラン「サンデーサン」を運営する株式会社サンデーサンに対し、友好的株式公開買付けをすることでTOBが成立、サンデーサンはゼンショーの連結子会社となる。
株式会社サンデーサンは、総合型ファミリーレストランの「サンデーサン」の他、パスタやイタリアンレストラン「ジョリーパスタ」「フラカッソ」「ジーナジーノ」などがあり、それらはゼンショーグループになってから大きく整理された。
サンデーサンやフラカッソはCOCO’Sやビッグボーイに、ジーナジーノはジョリーパスタへと整理される中で、低価格帯のイタリアンレストランという、サイゼリヤに代表されるような業態として、新規にブランドが作られたのがこのオリーブの丘である。
それにより、ゼンショーグループでは中価格帯のイタリアンレストランはジョリーパスタ、低価格帯はオリーブの丘、と明確な棲み分けがなされることになった。
こちらのオリーブの丘 保谷店は、それまではフラカッソの店舗だったものを改装し、2011年、オリーブの丘の1号店としてオープンした店舗だ。
2023年1月現在、オリーブの丘は関東地方の路面店を中心に、51店舗で運営されている。
フロアの内装は木を多用したクラシカルな空間だ。
フラカッソの時代の雰囲気もある程度引き継いでいるのだろう。
オリーブの丘のグランドメニュー。
イタリアンらしく前菜のページから始まる。
200円や300円の価格帯のものが多く、お手頃な印象を受ける。
生ハムですら300円台なのは驚きだ。
メニューひとつひとつに、どういうものかという説明書きがあるのが分かりやすい。
アヒージョもたくさんラインナップ。
「たっぷりあさりとベーコンのアーリオオーリオ」をオーダー!
オーダーはタッチパネルで行うが、紙のメニューに書いてある番号をタッチパネルのテンキーで入力するという、紙とタッチパネルのハイブリッド方式だ。
この方式なら、紙の良さを残しつつ、オペレーションコストの低減が期待できそうだ。
サラダ、米料理も、魅力的なメニューでグイグイと迫ってくるようだ。
イタリアンの定番、ピッツァのページ。
25cmのピッツァが540円と、かなりお手頃な価格となっている。
なお、18cmのスモールサイズで提供される「サイドピッツァ」のラインナップも充実。
今回は「サイドピッツァ・マルゲリータ」をオーダー!
そしてパスタメニューのページ。どのパスタも500円前後となっている。
今回は「アーリオオーリオ・ペペロンチーノ」をオーダー!
タッチパネルの画面では、現時点での小計金額が分かるからありがたい。
メインとなる肉料理も当然ある。
デザートのラインナップも、目を見張るものがある。
イタリアンレストランといえばワイン。
ボトルで990円という絶妙な価格のワインが揃っている。
ハウスワインのグラスとデキャンタもお手頃価格だ。
裏表紙には、イタリア各地の食材について書かれている。
ドリンクバー、スープパーのコーナーも充実のラインナップだ。
味に価格に大満足!イタリアンってこんなに身近なの!?
しばらくして届けられたのは、「たっぷりあさりとベーコンのアーリオオーリオ」!
具だくさんなアヒージョで、その名の通りたっぷりのあさりとベーコン、そしてニンニクがゴロゴロ。
いきなりガッツリ感のあるアヒージョにやられる!
そう、こういうのが食べたかった!
そして「アーリオオーリオ・ペペロンチーノ」!
どうもこういう、唐辛子でピリ辛なやつが好きなのである。
ひたすらシンプル。極限までシンプルな中に、奥の深い、普遍的な味わいが見え隠れする。
アクセントのようなベーコンもまたいい。
サイゼリヤのアーリオオーリオとは、似ているようで全く違うのが面白い。
そう、こちらはジョリーパスタの系譜。
「サイドピッツァ・マルゲリータ」も到着!
サイドピッツァということで、コンパクトなサイズ。
これを自分でカットして食べるのだ。
生地はローマ風の薄焼きクリスピータイプで、カリッとした食感が楽しい。
まったりとしたチーズとトマトソース。ピッツァの中では最もスタンダードなスタイルだ。
イタリアの王妃マルゲリータさんがナポリを訪れた時、最高のピッツァ職人と言われたラファエレ・エスポジトさんにピッツァを作らせた。
トマトソースの赤、モッツァレラチーズの白、バジルの緑という、イタリア国旗の色合いになったピッツァを王妃が大変に気に入ったことから、エスポジトは、このピザに王妃の名を借り、「マルゲリータ」と名付けたという。
イタリアンレストランよりも、もっと気軽でお手頃なスタイル。
それが「イタリア食堂」という言葉に込められているのだろう。
2011年に誕生したオリーブの丘、これから関東を飛び出し、全国で人気になるのではないだろうか。